ここから本文です

横審の“白鵬口撃”はいかがなものか 国際問題を招く可能性

1/29(火) 12:00配信

ITmedia ビジネスオンライン

 開いた口が塞がらないとはこのことか。

 大相撲の横綱審議委員会による定例会合が1月28日、両国国技館で開かれた。この場で飛び出したのは初場所で負傷を理由に途中休場した2横綱への厳しい意見。北村正任委員長が白鵬と鶴竜に「前日まではきちっと相撲を取っていて、大ケガをしたようには見えなかった」と疑惑の目を向け、さらに「(会合の中で)『ヘンじゃないか』という声があった」ことを打ち明けた。そして「横綱として自覚して土俵を務めるなり、ケガを治すなりしてもらいたい」と苦言を呈した。

【その他の画像を見る】

 宮田亮平委員は「白鵬が本当にケガをしたのかね?」と横綱を名指ししながら、途中休場に“三味線疑惑”までかけ、あくまでも私見としつつ「負けが込んで休むのは何か違うと思う」と吐き捨てた。権威ある立場とは思えない、あまりにも乱暴な横審の面々の言葉には閉口してしまう。

 鶴竜は5日目を終わって2勝3敗と苦しい土俵が続き、右足首の負傷を悪化させての途中休場。一方の白鵬は休場明けとはいえ、この初場所で初日から10連勝を飾っていたものの、11日目から3連敗を喫した末に「右膝血腫、左足関節炎」の診断で途中休場となった。

 鶴竜はともかく、白鵬は優勝戦線に最後まで絡んでいただけに「大ケガをしたようには見えなかった」「ヘンじゃないか」「負けが込んで休むのは何か違う」などとイチャモンをつけられる筋合いはない。

 これで白鵬も鶴竜も2場所連続休場。しかし、これが批判されるならば、初場所で引退した元横綱・稀勢の里に対してはどうだったのか。昨年の九州場所では横綱として87年ぶりとなる初日からの4連敗で、途中休場。横綱としてワーストの8場所連続休場を重ね、昨年も6場所中5場所で休場する体たらくだった。

 これだけの醜態を見せていたにもかかわらず、横審は昨年の九州場所終了後に開かれた定例会合で、稀勢の里に「引退勧告」は出さず「激励」を決議。北村委員長が「個人的には来場所は出てきてほしい」と極めて大甘なエールを送っていたのは、記憶に新しいところだろう。白鵬と鶴竜が同じ立場ならば、これだけ引っ張られることもなく横審から「引退勧告」を突きつけられて、即座に土俵を去っていたはずである。

1/3ページ

あなたにおすすめの記事