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リーマンショック級? 景況判断で割れる米中VS日本

1/31(木) 19:34配信

FNN PRIME

アメリカは金融引き締め路線に両足ブレーキ

事実上、世界の中央銀行と言えるアメリカ連邦準備制度理事会(FRB=FED)は30日、公開市場委員会(FOMC)で当面は利上げを見送ることを決めた。加えてパウエル議長は会見で、FRBの保有資産を縮小する“量的引き締め”も早期に停止すると明言した。いずれもいわゆるFEDウォッチャーたちの予想の範囲内の決定だが、利上げと量的引き締めは、リーマンショックに端を発した金融政策の非常事態を正常化するための車の両輪として順調に機能してきた。それが、両輪ブレーキ!となったのだから、えっ!?アメリカ経済はそんなに危ういの?と警戒せずにはいられない。

【画像】米中貿易戦争 妥結に至るか・・・?

30日のFRBの声明によれば、アメリカの労働市場は引き続き力強さを増し、経済活動は堅調に拡大しているという。にもかかわらず両輪ブレーキをかける理由は何かといえば、中国と欧州の先行き懸念だ。さらに、米政府機関の一部閉鎖が(期間限定で解除されたが)今後、解決へ向かうのか逆に対決を深めていくのかも読めないからだ。最悪の事態になった際に、あの時、深く考えずに結果的に取り返しのつかない決定をしてしまった・・と悔やまずに済むように、今は身をかがめて下手に動かないことにした。パウエル議長の会見内容からは「忍」の一字が浮かび上がってくる。

確かに昨秋の中間選挙以降、トランプ・リスクで株式市場はボラティリティーを増している。米中貿易戦争が3月1日までに妥結に至らなければその先は? 議会下院は野党民主党に握られトランプ大統領との対立は先鋭化。来年11月の大統領選を意識すれば政治的妥協は望み薄だ。そこに“合意なきEU離脱”の現実味が増してきた。

中国はリーマン対策級の景気対策

中国経済の減速ぶりも想定以上で、アップルやキャタピラーなど中国で稼ぐアメリカ企業の業績にも響く。こんなに先行き不透明なことが盛り沢山で、単発でも爆発威力が大きそうなものが連鎖爆発を起こす危惧もあるのだから、FRBが慎重になり、既定方針を180度転換したのもうなずける。

同じ現況への危機意識を中国も共有しているように見える。

昨秋以降、減税とインフラ投資で40兆円規模の景気テコ入れ策を進めており、必要に迫られれば、リーマンショックに対する「4兆元対策」(当時のレートで約56兆円)の水準もあり得るという。中国は大盤振る舞いしたリーマン対策の後遺症に長く悩まされた苦い経験があるが、そうは言っていられない事態に直面している。成長率が6%を下回ったり、米中貿易戦争で明らかな敗戦を喫したりすれば、習近平氏の終身トップの地位が揺らぎかねない。共産党の一党独裁体制への批判が高まることも避けられない。

貿易戦争で中国がアメリカに勝つことは難しい。であれば負けなければいい。持久戦に入って頑として負けを認めないことだ。そのためには借金がかさもうと後々苦しくなることが分かっていても景気対策最優先だ。輸出依存の中国にとっては、トランプ・リスクのアメリカもブレグジットで無傷では済まないEUも懸念要因だが、最悪でも中国単独で危機を乗り切る。そんな戦略的決定が「リーマン対策級」の背景にあると思われる。

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最終更新:1/31(木) 19:34
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