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名門・早稲田高でもパワハラ騒動 野球部前監督が悲憤告白

2/1(金) 15:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 国内有数の歴史を持つ伝統校にパワハラ疑惑が持ち上がっている。早稲田高校野球部の前監督が同校の理事長と副校長を提訴していることが日刊ゲンダイの取材で分かったのだ。

 同校OBである三原伸吾氏(57)が野球部監督に就任したのは一昨年8月。都内有数の進学校でもある同校は練習時間や環境にも制限がある。そのハンディを補うべく、三原監督はコミュニケーションと自主性を重視した指導法を取り入れ、都大会8強入りを目標に掲げてスタートを切った。早稲田高時代にエースとして活躍した三原監督の就任にOB会も全面バックアップ。昨年4月には三原監督の取り組みが「スポーツ報知」に大きく取り上げられるなど、チームの士気がいよいよ高まり始めたころ、学校側から突然、解任を告げられたというのだ。

 三原氏が言う。

「昨年の5月1日です。学校の校長室に野球部の松永部長と一緒に呼び出され、副校長からいきなり『なんだこの新聞は!三原さん、アナタはクビ! 解雇!』と言われたのです。余りに突然で一方的な通告に呆然としました」

■「解任は納得できない」

 解任の理由を聞くと、学校側は、野球部を取り上げた報知新聞の記事が問題だと言ったという。三原氏が続ける。

「副校長は『学校側は取材申請があったことも知らなければ、それを了承したこともない。だから、解任だ』と。記事に添えられた写真に部員数人の顔が出ていたのですが、これについては個人情報の漏洩だと責め立てられた。しかし、私は事前に野球部責任教師の松永部長に取材の依頼があったことを伝え、了承を得ていました。実際、取材当日には学校の守衛さんが『取材ですよね、聞いていますよ』と報知の記者さんを迎え入れているんです。生徒の写真の掲載については私は関わっていませんが、部員やその親御さんは報知新聞に取り上げてもらったことを喜んでおられた。解任は納得できず、パワハラだと感じています」

 解任の撤回を求めて訴訟を起こした三原氏は、OBとして監督就任前から15年以上にわたって無償で野球部のコーチを務めてきた。監督就任にあたり、都内で経営していた和食店を閉店。監督としての手当はなく、受け取っていたのは1日1200円の弁当代と交通費だけというから、ほとんどボランティアである。

 三原氏の訴えに対して早稲田高校は「対応は顧問弁護士の先生に一任しております」。

 学校側の代理人を務める法律事務所に問い合わせると、担当弁護士が不在とのことだったが、裁判で学校側は三原氏の主張を全面的に否定している。

 三原氏は最後に沈痛な面持ちでこう言った。

「私の希望は、とにかく今まで通り子供たちに野球を教えに行きたい。部員の成長を見守りたい、一緒に野球がやりたい。ただそれだけです」

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