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残業時間の上限を規定する「36協定」とその特別条項を弁護士が解説! 違反した場合の罰則は?

2/1(金) 12:06配信

新R25

私たちのワーク・ライフ・バランスを狂わせる「残業」。
定時を過ぎても仕事が終わらず、会社に残って働く人は、とても多いと思います。人によっては、止むを得ず休日出勤をすることもあるのではないでしょうか?

そんななか、法律の改定で「残業時間」が減るかもしれないという情報を入手!!
というわけで今回は、2019年春の法改定により時間外労働・休日労働などの残業時間の上限が規定される、通称「36(サブロク)協定」の一般条項および特別条項の内容や、違反が発覚した場合の罰則などを、アディーレ法律事務所の中西弁護士に聞いてきました。

【中西博亮(なかにし・ひろあき)】弁護士・弁護士法人 アディーレ法律事務所、東京弁護士会所属。
2012年に岡山大学法学部を、2014年に岡山大学法科大学院を卒業。
残業代請求など、労働問題に詳しい。スポーツ好きで、体力自慢! 依頼者のためにいつでも全力投球な弁護士

「36協定」とは、会社と従業員が締結する時間外労働や休日労働に間する協定

ライター・松本:
恥ずかしながら、「36協定(さぶろくきょうてい)」という言葉を初めて聞きました。これはどういった法律なんですか?

中西弁護士:
残業や休日労働に関する決まりについて書かれた労働基準法(以下、労基法)第36条に基づき、会社と従業員の間で締結する協定です。
またの名を、「時間外労働・休日労働に関する協定届」といいます。

【労働基準法 第36条】
1.使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、一日について二時間を超えてはならない。

中西弁護士:
労基法にはそもそも、「労働者を1日8時間、1週間だと40時間を超えて働かせてはいけない」という明確な決まりがあるんですよ。
ただ、その時間内で終わらないケースもあるじゃないですか。

なので、本来この規定を超えて残業や休日労働をさせるのは違法なんですけれど、「36協定」を結べば、その違法状態を解消できるんです。
もちろん、企業はその分の割増賃金を「手当」として払わなければいけないんですけどね。

ライター・松本:
つまり、36協定があれば1日8時間以上、もしくは1週間で40時間以上働かせてもいいということ…?
なんだかあまり労働者が守られてない気がしますが…

中西弁護士:
たしかに残業させられてしまうような感じがしますが、「36協定」によって、使用者が残業させる場合には、労使間で話し合いを行わなければならないことが義務付けられているので、労働者は残業に関して使用者としっかり話し合うことができるんですよ。

ライター・松本:
なるほど、「36協定」で「残業」できるようになるけど、労使間での話し合いの機会を設けることによって「残業しすぎ」を抑制してくれるんですね!!

中西弁護士:
もっとも、現実は、使用者側と労働者側でしっかりとした話し合いがなされず、際限なく時間外労働が発生しているケースも多いんですけどね…

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最終更新:2/1(金) 12:06
新R25

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