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40歳で引退!米国の若者の間で広がる「FIRE」運動 日本ではムリ?

2/1(金) 18:00配信

THE PAGE

米国では競争社会に嫌気が差し、早期リタイア願望を持つ人が増加

 米国の若者の間で、経済的に自立することで40歳前後での引退を目指す「FIRE」と呼ばれる動きが広がっています。FIREは、Financial Independence, Retire Earlyの略で、いわゆる早期リタイアのことですが、従来のように大金を稼いで引退するという生き方とは少し違っているようです。

 働かなくてもやっていけるギリギリのラインの貯蓄で引退し、一生涯、コンパクトに生活しようという、一種、ミニマリスト的な動きですが、これは日本にも広がってくるのでしょうか。

 米国は世界でもっともビジネスがしやすい国のひとつであり、労働者の賃金も高水準です。大卒新入社員の月収が40万円を超えることも珍しいことではありませんし、世帯年収が1000万円程度では、特に高収入とみなされるわけではありません。物価は日本の1.3倍から1.5倍程度ですから、かなり生活は豊かといってよいでしょう。

 しかしながら米国は厳しい競争社会でもあります。高い年収を維持するためには、常に努力が必要ですし、ステップアップするために大学院などに入り直して勉強を重ねる人も珍しくありません。若手ビジネスパーソンの中には、こうした競争社会に嫌気が差し、早期にリタイアしたいと考える人が増えています。

 米国では早期リタイアというのは珍しいことではありませんが、どちらかというと成功を収めた人が引退するというニュアンスが強く、早期リタイアは名誉なこととされていました。

日本で実現するのは困難?

 しかしFIREに代表される最近の動きはこれとは異なります。資産の運用で何とかやっていけるギリギリの貯蓄水準で引退し、引退後は余計なお金を使わずに、コンパクトでスリムな生活を送ることを目指しているようです。

 日本でも若者を中心に一部の人は、こうした生活に憧れていますが、米国と比較して日本でこの生活を実現するのはかなり難しいでしょう。

 FIRE運動の中心となっているのは、高学歴のホワイトカラー層です。米国は年功序列ではなく、実績を上げれば若いうちからかなりの給料をもらえますから、夫婦で徹底的に節約すれば、40歳までに数千万円を貯蓄することは不可能ではないでしょう。これに加えて住宅が最大の投資対象となっており、借り手の保護が徹底していますから、銀行からお金を借りて返済が滞っても、家を銀行にわたせば借金はチャラになります。しかも米国の不動産価格は収益還元方式なので、中古になっても価格が落ちません。株式投資も盛んで、一般的なサラリーマンでも引退するころには1億円を超える資産を持っていることは特に珍しいことではありません。

 日本の場合、こうした経済の基礎インフラがありませんから、40歳までにまとまった資産を作ることは、かなりの成功を収めないと難しいでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2/1(金) 18:00
THE PAGE

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