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パイオニア身売りでどこへ行く 数々の「世界初」生んだ名門の未来

2/2(土) 21:00配信

J-CASTニュース

 香港の投資ファンド「ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア」(BPEA)傘下に入るパイオニア。

 これまで数々の「世界初」を生み出してきた創業約80年の名門電機メーカーは株式の上場を廃止し、ファンド傘下で再建を図る。今後は主力のカーエレクトロニクス事業に磨きをかけ、地図データや人工知能(AI)を組み合わせた新サービスで自動運転時代に挑む考えだが、明確な成長戦略を描けているわけではなく、道のりは険しそうだ。

■始まりはスピーカー、新分野を次々開拓

 パイオニアは2019年1月25日、東京都内で開いた臨時株主総会でBPEA傘下に入る議案を承認した。BPEAはこの買収に1020億円を投じる。具体的には、第三者割当増資により520億円を出資するほか、すでに融資している250億円については債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)を行う。さらに既存株主から250億円で株式を買い取り、完全子会社化する。パイオニアは3月に上場廃止となる予定だ。

 同社は創業者の松本望氏が1937年、ダイナミックスピーカー「A-8」を開発し、翌年、東京都文京区で「福音商会電機製作所」を設立したことに始まる。松本が「開拓者」を意味するパイオニアをA-8の商標として考案。1961年に社名を「福音電機」からパイオニアに変更し、この年、東証2部に上場。1968年には東証1部に昇格した。

 社名の通り、次々と新分野を開拓していく。1962年に世界初のセパレートステレオを発売。1975年のコンポーネントカーステレオ、1984年のカーCDプレーヤーの発売も世界初だった。

 1986年に国内市販カーオーディオに新ブランド「カロッツェリア」を採用して勢いづく。1990年にGPSカーナビゲーションシステムを世界で初めて市販し、1997年にはDVDカーナビゲーションシステムを発売した。1999年のDVDレコーダー、2006年の50V型フルHDプラズマモニターの発売も世界初だ。ほかにもスピーカーやレーザーディスク、カーオーディオにプラズマテレビなどの分野で、市場で存在感を示した製品は多い。

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最終更新:2/2(土) 21:00
J-CASTニュース

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