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虐待から子ども守る新たな国家資格を 超党派の国会議員が議論

2/6(水) 9:53配信

福祉新聞

 超党派の国会議員で構成する「児童虐待から子どもを守る議員の会」が1月29日、開かれた。自民党の「児童の養護と未来を考える議員連盟」との共同開催で、テーマは子ども分野の新たな国家資格。西澤哲・山梨県立大教授が「子ども家庭福祉士」(仮称)創設の必要性を訴えた。

 西澤教授は、1990年代から虐待対応が増加して児童相談所に求められる専門性が、施設に入所させる制度運用から、家族支援も含めたソーシャルワークへと変化していると指摘。高度な知識と技能が必要なのに、数年で異動する任用資格では専門性が育たず、問題が深刻化すると説明した。

 厚生労働省によると、児童福祉司の3分の1は社会福祉士の資格を持っている。しかし西澤教授は、養成課程で子どもの虐待を学ぶのは、1科目だけである点を問題視。「公務員としてのアイデンティティーも高く、児童福祉司の研修だけでは専門家は育たない」と述べた。

 その上で、新たな国家資格として子ども家庭福祉士(仮称)の創設を提案。「子ども虐待と臨床」「治療的養育論」「ファミリーソーシャルワーク論」などの専門科目を学ぶカリキュラム案も示した。

 これを受け、出席した国会議員からは前向きな意見が相次いだ。自民党の同議連会長の塩崎恭久・元厚労大臣は、今後、児相以外の子ども関係機関の専門性を高めるためにも新資格が必要との認識を示し「モグラたたき的にあれこれ研修をしても足りないのではないか」と語った。

 子ども分野の国家資格の必要性をめぐっては、昨年、厚労省のワーキンググループで委員の意見が大きく割れた経緯がある。昨年末に出された報告書では両論併記となっており、今後、専門的に検討する委員会を設け、一定の年限を区切って議論することになっている。

最終更新:2/6(水) 9:53
福祉新聞

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