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強い経済をロシア疑惑批判に、ベネズエラ問題を民主党批判に巧みに展開?トランプ大統領の一般教書演説を読み解く

2/7(木) 19:28配信

AbemaTIMES

 日本時間の6日午前、就任3年目に突入するトランプ大統領の一般教書演説が行われた。

 一般教書演説は年の初めに上下両院の合同会議で国の現状を報告して、施政方針を表明するもので,大統領が議会で演説する機会は少ないこともあり、国民は生中継に大きな注目を寄せる。同日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、1時間20分にわたった演説を、国際ジャーナリストの小西克哉氏とともに読み解いた。

■アドリブの上手い“テレビ芸人“

 小西氏はまず、演説全体の印象について「長い!」とコメント。

 「去年はもっと長かったがオバマだったら60分で終わったかもしれない。最初の“溜め“も長すぎる。スティーブン・ミラーという若いスピーチライターが作った草稿に対して“これじゃ甘い“ということで、民主党に牙をむくようなところも入れた。だから玉石混交で、結構グダグダになった感じもする。しかしそこはアドリブの上手い“テレビ芸人“トランプの面目躍如たるところ。テレプロンプターを使って原稿をそのまま読むのではなく、自分のプラスになることも入れていた。さらに“ゲストいじり“をする。これも超一流だし、うまいこと内容をカバーしていると感じた」。

 小西氏が指摘するように、全体として演説は和やかなムードの中で行われ、ゲストで来ていたジュダ・サメット氏に誕生日のお祝いの歌が贈られる一幕もあった。サメット氏は第2次世界大戦中のホロコーストを生き延びた人物で、さらに去年10月にピッツバーグで発生した銃撃事件の現場に居合わせたことから、“奇跡の人“とも言われている。トランプ大統領は「私だったら歌ってくれないよ」とアドリブで自虐ネタを交え、議場を湧かせていた。

■トランプ大統領を見下ろす下院議長の挙動に注目

 また、演説を行うトランプ大統領の背後に座っていた下院議長のナンシー・ペロシ下院議長の挙動もポイントだったという。去年は与党・共和党のライアン氏が座っていたが、ペロシ氏は野党・民主党の議員だ。つまりトランプ大統領にとっては、その視線が気になる存在だ。

 小西氏も、「下院議長が上から大統領を見下ろす構図になるが、ペロシさんと大統領はずっと戦ってきた人。注目されるのが好きなトランプ大統領だが、かなりのプレッシャーがあったと思う」と話す。

 実際、トランプ大統領が不法移民の問題に言及し「私は壁を建設させる」と語った時には、スタンディングオベーションをする議員もいる中、ペロシ氏は立ち上がるどころか拍手を送ることすらしなかった。

 その一方、ペロシ氏が立ち上がって拍手を促したのが、トランプ大統領が「経済発展の恩恵を最も受けるのは女性だ。去年新しく生まれた雇用についた人のうち58%が女性だ。国会が100年前、女性に参政権を与える憲法改正案を通して以来、国会にはかつてないほど多くの女性議員がいる」と語った場面だった。これには女性の政治参加を象徴する白色のスーツに身を包んだ女性議員たちがハイタッチをするなど、議場は大きな拍手に包まれていた。これにはトランプ大統領も「拍手してくれるとは思わなかったよ。どうもありがとう」と応じたが、小西氏は「女性議員たちが自分たちを指差すようなジェスチャーをしていたが、私には“ほとんど民主党の議員じゃないですか“と言っていたように見えた」と指摘した。

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最終更新:2/7(木) 19:28
AbemaTIMES

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