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ボヘミアン・ラプソディ、離島や2番館にも広がる「応援上映」 その裏で「お葬式みたい…」なシネコンも

2/9(土) 7:02配信

withnews

■連載「ボヘミアン・ラプソディ」の世界

 Queen(クイーン)の生き様を描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」に変化が起きています。「2番館」と言われる中小規模の映画館で上映が始まりました。鹿児島の離島や北海道の過疎地で、心待ちにしていたファンがいます。声を出して楽しめる「応援上映」を決めた地方の劇場がある一方、「応援上映」を企画しても盛り上がらない現実も……。成功と失敗の分かれ目からは、新時代の映画の価値が見えてきます。(朝日新聞記者・岩崎賢一)

【画像】「エイズ」発表の翌日に亡くなったフレディ……追悼コンサートのチケットに書かれていたこと

米アカデミー賞発表の夜に「貸し切り応援上映」

 「シネマパニックさんにお願いして、米アカデミー賞授賞式が行われる2月25日(月)の18:30から上映してもらうことにしました!」

 「貸切りなので声出しOKでいきます」

 「スタンディングは…(;・∀・)…え、えっと、、シネマパニックさんに確認してからでまだ未定…」

 1月25日午後、鹿児島県の離島、奄美大島に住む南琴乃さんがFacebookにこう書き込むと、SNSや口コミで情報が拡散していきました。

 一緒にこの「応援上映」を企画した三谷晶子さんも、Facebookにこう書き込んでいます。

 「お子さまのいる方も気兼ねなく楽しめて、みんなで盛り上がれたらいいなあと思い、企画しました」

 「ちなみに耐震の不安があるから『We Will Rock You』などでの足踏みは適度にお願いします……」

 「声出しとコスプレは大歓迎です」

「離島は楽しみを自分たちで作らないと」

 奄美大島の映画館「シネマパニック」は、本屋の2階にあります。座席数は54席。基本的に、土日祝日しか上映をしておらず、フロアは平日、放課後等デイサービスとして利用されています。

 子ども向けの映画がかかることが多く、南さんは「久々に大人向けの映画がキター!」「やるなら楽しまなくちゃ」と感激し、平日夜、貸館での「応援上映」を企画したそうです。観光に携わる島の人たちは、土日だと見られないという事情があるからです。

 島で生まれ育った南さんは、フレディ・マーキュリーの追悼コンサートの頃からのクイーンのファンです。11月の公開3日後には、鹿児島市内の映画館にまで行って見てきました。

 「島では邦楽のミュージシャンのライブを聴く機会はありますが、洋楽のアーティストのライブは皆無です」

 「『応援上映』でライブの疑似体験を味わえればいいです」

 東京など、インターネットでの予約システムがある映画館では、「スタンディングOK 応援上映」の前売り券が4~5分で売り切れることが多いです。しかし、島の映画館は当日券のみです。お客集めは、主催者の南さんらの情報発信力にかかっています。

 「離島は楽しみを自分たちで作っていかなければいけないのです」

 南さんらは、通信販売でTシャツを購入し、手製のひげを付けようか、と考えています。

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最終更新:2/9(土) 7:02
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