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ボヘミアン・ラプソディ、離島や2番館にも広がる「応援上映」 その裏で「お葬式みたい…」なシネコンも

2/9(土) 7:02配信

withnews

「応援上映」をはしごする人も

 ロジャ子さんは2月2日、ロジャー・テイラーに扮装して、佐藤マイアミさんと一緒にお客さんを迎えたり、MCとして会場を盛り上げていました。

 佐藤さんは「映画館独自の価値も必要だと思います」と語ります。

 満席になった2月2日、「成田ウェンブリー」というキーワードが、ネット上で共有され、情報が拡散しました。

 劇場では、1月中旬から、ロジャ子さんデザインの成田発ウェンブリー行きの「エア・チケット」を配布。なじみの映画ファンがケミカルライトを寄付して配ったり、上映終了後にスクリーン前で集合写真を撮影したりすることで、集まった人たちの一体感や高揚感を映画館とファンが一緒に作っていきました。

 そうした地道な取り組みが、SNSを通じてファンに広がり、都心の「スタンディングOK 応援上映」の映画館とはしごしたり、そこでの前売り券が取れなかった人たちが駆け付けたりすることにつながっていったそうです。

 2月2日は満席になっただけでなく、上映後にお客さんをお見送りする佐藤さんに、一緒に写真を撮りたいというファンが行列を作っていました。

第3のフェーズに

 ロジャ子さんの原点は、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」にあるそうです。日本では、1989年に公開された映画です。第2次世界大戦後のイタリア・シチリア島の寒村にある教会を兼ねた小さな映画館を舞台にした物語です。

 「こういう映画館の光景は、私たちは体験できないと思っていました」

 映画が一番の娯楽だった時代の映画館の魅力が、インド映画のマサラ上映会や今回の「スタンディングOK上映」で重なってくるのだそうです。

 「スタッフは大変かもしれませんが、みんなをその気にさせるには、お客さんに丸投げ上映していてはいけません」

 成田HUMAXシネマズなどに始まった大都市圏にある映画館での「スタンディングOK 応援上映」。前売り発売開始後、すぐ満席になってしまいますが、「スタンディング」がない普通の「応援上映」だと、「中途半端」と受け止められることもあり、売れ行きが厳しい映画館が出てきているようです。

 11月9日に公開されて以来、クイーンファンが駆け付けて、先行予約の段階ですぐ満席になってしまった第1フェーズ。

 幅広い世代が駆け付けるようになった第2フェーズ。

 そして、今は参加して体感する第3フェーズに入ってきています。

 そんな動きからは、映画館の企画を待つだけでなく、ファンも映画館と一緒に、新たな映画の楽しみ方を作っていく時代への変化が見えてきます。

 東京や大阪では、2月、音楽ライブ用のセッティングで極上の音を演出する「爆音映画祭」での上映があります。各地の「2番館」と言われる中小規模の映画館でも、今後、ファンがコラボした企画が生まれてくるかもしれません。

興行成績は110億円突破

 配給会社「20世紀フォックス映画」によると、2月4日までの興行成績は、累積興行収入が110億2024万円、累積動員数が797万4988人。

 現地時間で、2月10日はイギリスのアカデミー賞、24日はアメリカのアカデミー賞の発表があります。

 「2番館」だからこそ、盛り上がれるポイントがあります。

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最終更新:2/9(土) 7:02
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