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iPhoneも限界…長期保有で腐る「スマホ経済」

2/9(土) 11:03配信

ニュースイッチ

成長戦略見直し必死

 スマートフォン市場の伸び悩みが鮮明になってきた。保有率が頭打ちのうえ、高価格化路線も限界。性能の大幅な向上も期待できない。ユーザーは1台の端末を長期保有する傾向にあり、買い替えサイクルは伸び続ける。米アップルは業績を下方修正するなど影響が顕在化しており、日本の携帯会社や電子部品メーカーも戦略の見直しを迫られる。

 リンゴは腐りかけているのか―。1月2日にアップルが業績を下方修正し、「アップル・ショック」が世界に広がったことは記憶に新しい。下方修正はスマホ「iPhone(アイフォーン)」を2007年に発売以来初めてなだけに、成長の限界を指摘する声が大きくなっている。

 同月29日に発表した18年10―12月期の売上高は843億ドル(約9兆2000億円)。前年同期比4・5%減で減収幅はここ10年で最大となった。主力のiPhoneの売上高は519億ドルで同14・9%減と、減速感は隠せない。

 米中貿易摩擦を背景にした中国での販売不振に加え、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「バッテリーを安価で効率的に交換することで、旧モデルのiPhoneをさらに長持ちさせることになった」と買い替えサイクルの長期化を原因として挙げる。

 調査会社の米IDCが1月に発表した18年世界スマホ出荷台数シェアによると、1位は韓国サムスン電子の20・8%。アップルは14・9%で2位を堅守したが、3位の中国・華為技術(ファーウェイ)が14・7%に迫る。アップルの出荷量が2億880万台だったのに対し、ファーウェイは2億600万台と猛追。18年10―12月期に限ると、アップルは前年同期比11・5%減に対してファーウェイは同43・9%増と明暗は分かれる。

 スマホ全体の出荷台数も18年は前年比4・1%減の14億490万台と2年連続で前年を割り込み、スマホ市場は踊り場を迎えた。半導体メーカー関係者は、「アップルは価格が高い上に真新しさがない。生産計画は慎重に見ていた」と指摘する。

 アップルの伸び悩みの背景には、製品サイクルが2年程度と他のスマホメーカーに比べて長い点もある。モデル数が少なく、1機種あたりの台数を多くすることでコストダウンを享受できたが、開発途中での修正が難しく、新機能をふんだんに盛り込める体制ではない。市場が成長するにつれ、他社との差別化が難しくなる。

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最終更新:2/9(土) 11:03
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