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【勝負の分かれ目 共同通信杯】戸崎騎手の好リードで「黄金配合」の新星が一躍クラシック候補に

2/10(日) 19:01配信

netkeiba.com

 7頭立ての少頭数とはいえ、昨年の2歳王者アドマイヤマーズをはじめ素質馬が揃った第53回共同通信杯のゲートが開いた。

 最初の10完歩ほどでアドマイヤマーズが体半分ほど前に出て、そのままハナに立った。パドックや返し馬からテンションが高かったため、中途半端に抑えて引っ掛かり、フットワークを乱すよりは、流れが落ちつきそうなここは行ったほうがいいと鞍上のミルコ・デムーロが判断したのだろう。軽く手綱で促して進み、先手を取り切ってからしっかりと抑えて折り合いをつけた。

 2番手はクリストフ・ ルメールのフォッサマグナ、内の3番手に戸崎圭太のダノンキングリーがつけている。

「馬がよくなってワクワクしていた。2歳チャンピオンを前に見る、いい形で行くことができました」と戸崎。

 先頭から最後尾まで8馬身ほど。800m通過が49秒5、1000m通過は1分1秒5という、ゆったりした流れになった。

 3、4コーナー中間の勝負どころでもアドマイヤマーズが持ったままで先頭、フォッサマグナが2番手で、外からナイママが並びかけてきた。ダノンキングリーはアドマイヤマーズから2、3馬身後ろの内埒沿いで脚を溜めている。

 アドマイヤマーズが先頭をキープしたまま直線に入った。

 半馬身ほど遅れた外のフォッサマグナ、ナイママなどが激しく追われるが、前との差はなかなか詰まらない。

 ラスト400mを切ってデムーロが手綱をしごいてハミを当て直し、後ろを突き放しにかかった。

 外の馬たちは置かれ出したが、内からダノンキングリーが伸びてきて、ラスト200m地点で並びかけた。と思ったら、もうかわして先頭に立っていた。デムーロはアドマイヤマーズを右ステッキで叱咤する。が、戸崎は手綱の指示だけで追い、1馬身ほど抜け切ったとき初めて右ステッキを入れた。気を緩めさせないためだろう。

 ダノンキングリーがアドマイヤマーズに1馬身1/4差をつけ、先頭でフィニッシュ。無傷の3連勝で重賞初制覇を遂げた。2頭の後ろは4馬身ちぎれていた。

「この馬に乗れることを幸せに思います」という戸崎のコメントは、最上級の褒め言葉と言えよう。1番枠を生かして内をコースロスなく進むなど、すべてが上手くいった結果の勝利ではあるが、上がり3F32秒9の末脚で突き抜けた力は本物だ。キズナやリアルスティール、エイシンヒカリなどと同じ父ディープインパクト、母の父ストームキャットという「黄金配合」でもあり、クラシックの有力候補に躍り出た。


 アドマイヤマーズは、初の関東、初コース、初距離、57kg、さらにスタートで外の馬にぶつけられたりと、厳しい要素が重なった。直線で内からダノンキングリーに並ばれたとき、手前を左に戻した(かわされてから、また右手前にした)のは、苦しくなったからか。それでも2着を確保したのだから、さすが2歳王者だ。

(文:島田明宏)

最終更新:2/10(日) 23:20
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