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“年収180万円”の日本人が激増する!? 「労働」の未来とは

2/10(日) 12:02配信

TOKYO MX

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。2月5日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、「東洋経済オンライン」編集長の武政秀明さんが、AI(人工知能)の進化によって近い将来に想定される労働環境について語りました。

非正規雇用で働く労働者が急増し、正規雇用されている労働者との賃金や待遇の格差は依然として深刻な問題となっています。一方、一部の専門家によると、AIによって正社員の仕事も減っていくと見られ、今後格差はさらに広がるのではと予想されているようです。

◆弁護士・会計士などの“頭脳労働”もAIがこなす!?

武政さんによると、1990年代にアメリカのクリントン政権で労働長官を務めた経済学者のロバート・ライシュ氏が「21世紀の社会では世の中の仕事は“頭脳労働”と“マックジョブ”に二極化する」と今世紀のはじめに予言していたそうです。

“マックジョブ”とは英語圏で使われる用語で、ファストフードチェーン「マクドナルド」のようにマニュアルをこなしていれば成立できる仕事のこと。
インターネットやコンピューターなどの情報通信技術の発展によって多くの仕事がマニュアル化され、人の代わりに機械ができる仕事が増えました。この“マックジョブ”は職場に投入されてから数週間ぐらいで仕事を覚えられ、戦力化できるようなものと言います。

一方、頭脳労働は長年時間をかけた熟練と経験で培われるため、機械では簡単に代替できない仕事。ロバート氏は21世紀の仕事はこの2つに二極化されるという予言だったと武政さんは解説します。
この予言に「確かに未来を言い当てている」と話し、マックジョブ的な仕事は非正規雇用化されることで給料レベルが下がり、貧富の格差が広がっている現状を伝える武政さん。

しかし、「2010年頃から、専門領域だった頭脳労働をAIが人間よりも賢くこなせるレベルに進化していることが起こっている」と言います。
「FinTech(フィンテック)」や、認知技術を活用した業務の効率化・自動化する「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」によって機械が作業をおこない、単純化することで誰でもできてしまうと話し、次のように示唆しました。

「将来的に、弁護士や会計士といった仕事であっても、AIがこなせてしまうことが起こり得る。マックジョブはより単純化し、複雑な頭脳労働もAIがこなすようになる」

さらに武政さんは、自動運転技術の進化によってドライバー職にもAIの活用が広がると予想。いろいろな状況判断をしながら目的地に向かうなど頭脳労働の側面はありつつも、「それすら自動運転技術である程度できてしまう。(自動運転する車に)人が同乗していればいいレベルになってしまう」と話します。

武政さんは「熟練や経験を必要とする仕事が供給過多になることで付加価値が下がり、給与水準が落ちてしまう」と危惧します。これにより、現在年収400万円あたりの中流階級の人たちが、「“新下流層”と呼ばれる180万円程度に年収が落ちてしまう人が出てくる」と述べました。

こうした状況への対策として「法規制などで一定の保護をする」「AIにできないであろうゼロから何かを生み出すような仕事にシフトする」などを挙げつつ、「いずれにしても何も策を講じないでいると、(AIに仕事を)搾取される側にまわる“恐怖の未来”がくることがあり得る」と喚起しました。

◆AIは医療の分野にも

医師で医療ジャーナリストの森田豊さんは、医療の分野にもAIの導入が進んでいると言います。それによって誤診が避けられるなどのメリットもあるそうです。森田さんは「言葉をかけるなどオーダーメイドのような“人を相手にする仕事”は減らないと思う。そこに特化していけば、そこまで収入が減らないのでは」との見解を示していました。

最終更新:2/10(日) 12:02
TOKYO MX

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