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『Hellsinker.』が伝説のシューティングである10の理由!今なお人を惹きつける10年以上前の同人ゲーム

2/11(月) 19:02配信

IGN JAPAN

『Hellsinker.』が伝説のシューティングである10の理由!今なお人を惹きつける10年以上前の同人ゲーム - Part 1

先日、2007年に発表された伝説の同人シューティングゲーム『Hellsinker.』のダウンロード版が発表されたことを報じた。同人ゲームの世界ではかなり有名な作品ではあるが、Twitterでの多数のRT、実況動画の配信など予想以上の反響にファンのひとりである筆者も嬉しい限りだ。逆に本作に馴染みのない人は、どうしてこんなに話題を集めるのかわからないかもしれない。

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そこで本稿では『Hellsinker.』が伝説たる10の理由をまとめることにした。本作の人気の理由の一部でも理解してくれたら幸いだ。もちろん、気になった方はぜひとも購入してプレイしてほしい。本作は確かに複雑でとっつきが悪いが、難易度は低く、システムを理解すれば誰でもクリア可能な内容となっている。プレイを始めた方にはさなり氏が作成した「Hellsinker.私的マニュアル」(現在は転載版)を読むことを強く推奨する。間違ってもゲームのマニュアルである「概要と手引き」を理解しようとすべきではない。その理由は以下で説明される。
正直なところ、筆者が本作を当時レビューしていたら、どう評価していたのかよくわからない。リリース間もない段階では、その内容を理解できなかった可能性が高いからだ。しかしながら、10年以上たった今、後付けながらもその影響力を考慮するならば、間違いなく10点満点の作品だと信じている。本作は少なく見積もってもシューティングゲーム(以下、STG)というジャンルの歴史を変えたと言えるし、音楽と演出の同期、ゲームメカニクスとフィクションのフィードバックといった点ではビデオゲームの歴史全体からみても特筆すべき存在だと思っている。


1. 全部、ひとりで作られたからこそ……
インディーゲームを称賛するとき「ワンマンデベロッパー」という言葉が使われることがある。言葉の通り、ひとりで開発を行うクリエイターのことだが、その点では『Hellsinker.』はまさにワンマンデベロッパーであるひらにょん氏(公開当時のハンドル名、その後はさまざまな名前で活動を行っている)によって作られた作品だ。
ひらにょん氏は『Hellsinker.』以前にインターネット上でフリーゲームの作者として知られた存在であった。美少女ゲーム『Kanon』の二次創作格闘ゲーム『Dogma』や鬼畜的難易度のオリジナルSTG『らじおぞんで』などが代表作だ。個人としての作品の他には、同人サークルの黄昏フロンティアが制作した東方二次創作ゲームにも参加(とんのり丸名義)するなど、同人ゲーム界隈でもある程度、名前が知られたクリエイターと言える。



ワンマンデベロッパーと言えども、音楽やイラストを外注するクリエイターは多いものだが、『Hellsinker.』も含め、ひらにょん氏はゲームデザイン、グラフィックス、エフェクト、サウンドトラック、効果音、ストーリーや設定などのすべてを制作している(ちなみに東方ProjectのZUN氏も同じタイプのクリエイターだ)。それぞれの分野において、彼の才能は評価されているが、特に音楽はゲームから独立した評価も得ている。
マルチな才能はそれ自体、称賛されることだ。だが、ゲーム開発においてすべてをひとりで行うのは、作品に独特の色彩を添えることになる。メカニクスとストーリーの一貫性、サウンドとビジュアルの調和、システムと世界設定のインタラクション――あるインディークリエイターはそれを「システムとシナリオの癒着」と呼んでいる 。 ビデオゲームがひとつの世界を提示するものであるならば、すべてをひとりの作家がコントロールすれば、より統一感のあるものを生み出せることができる 。 『Hellsinker.』はまさにそれを体現したような作品なのだ 。 2. 複雑ながらも噛み合ったシステム
このようにひらにょん氏ひとりで作られた本作だが、そのシステムはSTGというジャンルを考えると驚愕するほど複雑なものだ 。 予備知識なしにプレイした人は超速の弾幕の中で爆散し、他方でマニュアルを読めば、その文章に目眩する 。 冗談抜きでそのような作品だ 。 そもそも自機が4つも存在する(STGでは2か3機体が標準的だ) 。

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最終更新:2/12(火) 19:02
IGN JAPAN

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