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子どもと本つなぐ「学校司書」ってどんな仕事? 一日に密着してみた

2/11(月) 9:02配信

西日本新聞

 小中高校の図書館(室)で時々目にする学校司書。子どもの活字離れや読解力不足が深刻化する中、近年その存在が注目されているという。そもそも学校司書にはどんな役割があるのだろう。地域を挙げて子どもの図書館利用を促す福岡県宇美町の小学校を訪ね、司書の一日に密着してみた。

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 3学期が始まった1月中旬の平日午前8時すぎ。宇美町の宇美小で、司書の児玉恵さん(42)が図書館の鍵を開けて間もなく、児童約30人がどっと押し寄せてきた。お気に入りの本を選ぶと次々にカウンターへ。

 「パンパカパ~ン」「ジャーン」。突然、にぎやかな音が響いた。出所は本の貸し出しを記録したパソコン。借りた本の累計が50の倍数になると鳴る仕組みになっているという。1回に借りることのできる上限は3冊。200冊を達成すれば原則持ち出し禁止の本が1冊、借りられる特典もある。

 「特典は図書委員の子どもたちが考えたんですよ」と児玉さん。高学年の児童が務める図書委員は、図書館運営の大きな戦力になっている。どうすれば児童が本を読むか、いつも意見交換しているほか、貸し出し業務を任せることもある。

午前中は子どもたちの訪問が後を絶たず

 「恐竜図鑑はどこ?」。児玉さんに男子児童が話しかけてきた。児玉さんは関連本が並ぶコーナーを案内し「絵が多いのはこっち、物語はこっち」。図鑑を手にした児童は「おー、プテラノドン」と目を輝かせた。しかし図鑑は持ち出し禁止。特典を伝えると「僕、あと何冊?」と明るい表情で尋ねていた。

 午前中の図書館には、休み時間や授業を早く終えた子どもたちの訪問が後を絶たない。「返したはずなのに、返却手続きが終わっていない」「ここ、破れてます」…。児玉さんの半日は慌ただしく過ぎていった。

 児玉さんが宇美小で働き始めたのは3年前。正規職員としてほぼ毎日勤務する。同校図書館の蔵書数は約1万4千冊。今は、どこにどんな本があるのかすぐに分かるが「覚えるまでに丸1年かかった」という。

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最終更新:2/11(月) 9:02
西日本新聞

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