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衆院予算委~統計不正問題の2つのポイント

2/11(月) 12:02配信

ニッポン放送

ジャーナリストの須田慎一郎がニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。統計不正問題について解説した。

衆議院予算委員会~統計不正問題に与野党追及

今年度第2次補正予算案を審議する衆議院の予算委員会が4日から始まった。厚生労働省の毎月勤労統計の不正調査に端を発した統計不正問題が広がるなか、集中審議を行うことになっている。

飯田)4日と5日、衆議院で補正予算の審議をし、6日・7日には参議院でこの補正の審査をして7日には補正予算が成立し、8日から本予算の審議に入るという日程になっています。統計不正問題が出て来ていますね。

須田)こういった問題が出たときに、やるべき手順、手続きはすべて一緒でして、3つのステップに分かれるとされています。1つは何が起こったのか、どこに問題があるのか、その全容の真相を解明する。

そして第2ステップとして責任の所在を明確にし、責任をきちんと負わせるということ。

第3のステップは再発防止策を講じることです。ですから、いきなり3番目の再発防止策を議論しても意味がない。一体何が起こったのか、それが分かっていないということが、私の素直な感想です。

統計不正問題の2つのポイント

須田)実は統計不正問題にポイントが2つあると思っています。1つはこの不正が行われたのは、本来やるべき全量調査ではなくサンプル調査、全体数の3分の1しか調べていなかったのは、2004年からとされています。しかし検証を重ねてみますと、どうもそれ以前からそういった一部調査で済ませていた、不正調査をしていたことが強くうかがえるのです。2003年にどのくらいの数値が出ていたかと言うと、毎月勤労統計の調査の数値はマイナス0.1です。ところが2004年度もマイナス0.1。そこで2003年までは適切にやっていたが、2004年から3分の1までサンプルを減らしたというところを考えてみると、もっと大きなずれが生じてもおかしくない。こんなに同じような数値で推移して行くのは怪しい。つまり2003年以前も同じことをやっていたのではないかということです。

それからもう1点。普通だったらこういった場合、補正操作、補正作業をやらなければいけないのですが、いちばん簡単な補正は、母数を、つまり調査数をもとの数に戻す。サンプル数が3分の1ならば3を掛ければおおむね元に戻る。でも3を掛けると明らかにズレが生じてしまう。マイナス0.1で推移するのではなく、もう少し大きなズレが生じて来る。そこの整合性を持たせるためにやらなかったところもあるのではないか。2004年からこれをやりましたと言っても、補正をやってしまうと、それ以前と比べてもぎくしゃくする部分が大きくなってしまうということです。

実はポイントの2つ目ですが、2018年度の1月に補正作業をやっているのです。そうするとプラスに大きくシフトして行く。特に2018年6月は対前年度同月期と比べてプラス3.3と、ありえないくらいのプラス幅ができてしまいました。これには各種エコノミストから問い合わせが相次いだと言われていますが、補正作業をするとそういうことが出て来てしまうのです。

そうすると、なぜ2018年の1月になって補正作業をやったのか、そこで何かの意図があったのか。今回その予算委員会では、国会の真相究明であるとか、この2つが野党からの追及を受けるのではないかと見ています。

飯田)しかし2003年よりもっと前までということになると、統計全体がガタガタになってしまいますよね。

須田)なぜ当初、2004年以降だと厚生労働省は結論付けたのかと言うと、これには理由がありまして、実は2004年にマニュアル改定をしているのです。厚生労働省内部で全量調査の必要はありません、というマニュアル改定をしているために、2004年からという理屈をたてているのですが、マニュアル改定に基づいて調査をするのであれば、補正作業をやれよと思いますが、その補正作業をやっていないのです。

飯田)とすると、いままでも不正的な調査をやっていて、ある意味、その現状に少し合わせるためのマニュアル改定があったという、逆の考え方もできちゃうわけですね。

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最終更新:2/11(月) 12:06
ニッポン放送

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