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グラミー賞の最優秀MVを受賞した「This Is America」 その衝撃的な内容を解説

2/11(月) 13:09配信

ハフポスト日本版

倉庫=白人優越主義

「This Is America」の舞台は、殺風景な倉庫だ。

この倉庫は、アメリカ社会の土台やシステムが白人によって構成されており、アメリカに蔓延する白人優越主義を表現しているのではないか、との憶測を呼んでいる。

カンビーノの長年のファンは、彼が2011年に発表した「Freeks and Geeks」のミュージックビデオとの類似性を指摘した。このビデオも倉庫で制作されている。

フェラ・クティ

作中、ガンビーノは上半身裸で、70年代の雰囲気を醸し出す金のチェーンネックレスとズボンを着用している。

その風貌は、アフロビートの創始者として知られるナイジェリア出身のミュージシャン、フェラ・クティにインスパイアされたように見える。フェラ・クティは黒人解放運動家としても活動し、“Black President(黒い大統領)“の異名で呼ばれた。

「フェラ・クティは、チャイルディッシュ・ガンビーノの体内で鳴り響いている」。公民権運動家のマイケル・スコルニック氏は、Twitterにこう書き込んでいる。

一方で、ガンビーノの姿を、コメディアンで社会評論家の故リチャード・プライヤー氏と重ねる意見もある。また、ガンビーノが着ているパンツと、南北戦争で奴隷制存続を主張した南部連合の兵士が着たユニフォームとの類似性を指摘する視聴者もいる。

アフリカン・ダンス

チャイルディッシュ・ガンビーノは、西アフリカで人気の(そして、2018年のグラミー賞でリアーナが披露した)ダンススタイル、「ショキ(Shoki)」や「グワラ・グワラ(Gwara Gwara)」などのアフリカン・ダンスを取り入れている。

中には、多くの黒人が「いつ死が訪れるかわからない」状況にいるにも関わらず、陽気なダンスがその事実から目を背けさせているのでは、と指摘する人もいた。

ジム・クロウ法

映画『ディア・ホワイト・ピープル』などを手がけたジャスティン・シミアン監督も、MVの感想をツイートした。

シミアン監督は、公共機関で白人と有色人種を分けるなど黒人差別を正当化した州法「ジム・クロウ法」を思い起こさせるイメージが溢れていると指摘した。

ジム・クロウ法は、白人が黒人に扮してブラックフェイスなどのパフォーマンスを披露した「ミンストレル・ショー」に登場するキャラクターが由来になった。

ガンビーノは、まるでミンストレル・ショーに登場するパフォーマーのようなポーズを取っており、シミアン監督は「ジム・クロウはアメリカの解放奴隷を犠牲にして作られたポップ・カルチャーの始まりでもあり、黒人への抑圧を象徴する存在だ」とつづっている。

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