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商売繁盛願う奇習「加勢鳥」・復活から60年 初参加の女性にも容赦なく冷たい水 山形・上山市

2/11(月) 19:59配信

さくらんぼテレビ

独特の掛け声で知られる山形県上山市の民俗行事「加勢鳥」が行われた。今年は雪が降らず日差しもあったが、商売繁盛の願いを込めて浴びせられる水はやっぱり冷たかったようだ。

加勢鳥は「稼ぎ鳥」を語源とし、五穀豊穣や商売繁盛を願って行われる民俗行事。江戸時代に行われ、今年は復活から60年の節目の年にあたる。県内外から参加した男女36人は、さらしの上から「ケンダイ」と呼ばれるわらで編んだミノをかぶり、加勢鳥に扮した。仙台市の渋谷和美さんも加勢鳥に扮した一人。県内の友人に誘われ、今年初めて参加した。

(渋谷和美さん)
「前から興味があったので良い機会なので参加してみようと思った」

(加勢鳥)
「カッカッカー、カッカッカー」

上山城を出発した加勢鳥は1日がかりで市内を練り歩く。そんな加勢鳥に向かって、今年も沿道からそれぞれの願いを込めた冷たい水が浴びせられた。

(水をかけた女の子)
「楽しかった。加勢鳥のわら(をもらった)」
(水をかけた女性)
「商売繁盛を願った。毎年参加して楽しませてもらっている」

毎年2月11日行われる加勢鳥は、降りしきる雪や震える寒さの中で行なわれる年もある。今年は雪は降らず日差しにも恵まれましたが、ベテランの加勢鳥は少し物足りなそうで…。

(ベテランの加勢鳥)
「きょうは天気が悪いですね、晴れていて。もっと雪が欲しかった」

一方、初参加の渋谷さんは次々と浴びせられる冷たい水に、そんな余裕はない。

(渋谷和美さん)
「寒いですよ。寒い」

それでも徐々に加勢鳥の動きが板についてきた渋谷さんだが、休憩場所で思わぬ壁が待ち受けていた。一人で鍋を頬張るベテラン加勢鳥を横目に、自分も暖かいものを口にしたいのだが…。

(渋谷和美さん)
「食べさせてください。…おいしい。ありがとうございます」

冷えた体も温まり、ほっと一息。加勢鳥に参加して良かったと思っていた矢先、今度は…。

(渋谷和美さん)
「はぐれ加勢鳥になってしまった。(Q、他は先に行ってしまった?)はい」

その後何とか他の加勢鳥たちと合流。午後4時まで、約6時間に及ぶ今年の加勢鳥が終わった。

(渋谷和美さん)
「楽しかったです。軽い気持ちで参加したが、もっと意識を高めてやらなくてはいけないなと思った」

上山の人たちの手で大切に守られてきた民俗行事は、今年も城下町に幸せな笑顔を運んだ。

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