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動画マニュアルを“多言語”に自動翻訳! 外国人労働者の育成コストも減るAIサービスの秘密を聞いた

2/11(月) 17:04配信

FNN PRIME

日本で働く外国人労働者は増え続け、厚生労働省の発表では、2018年10月末時点で146万463人にのぼっている。この数字は「改正出入国管理法」の施行でさらに増加するとみられ、日本政府の見込みでは2019年度からの5年間で最大34万人を受け入れるという。

【画像】動画投稿から自動翻訳までの流れ

人手不足に悩む日本の労働市場では歓迎されるだろうが、さまざまな国の言語に対応した研修・社員教育は簡単ではなく、「外国人労働者の育成で苦労した」 と8割以上が感じたというデータもある。

こうした中、AI開発などを展開する「株式会社ヘッドウォータース」は、研修や教育の負担を減らすべく、動画を多言語の字幕に翻訳するAIサービス「JIMAKU Mate」の提供を始めた。

動画を専用フォームに投稿

「JIMAKU Mate」はもともと、同社が提供する総合的な情報共有サービス「Pocket Work Mate」に組み込める機能の一つとして開発されたもの。
動画を専用フォームに投稿することで、AIでの動画解析、字幕生成、選択した言語への翻訳までを自動で行ってくれる。生成された日本語字幕はインラインで編集することができ、翻訳の前に、話し言葉や細かな表現の違いなどをその場で修正することも可能だ。

対応言語は2019年2月時点で、英語や中国語など60以上。
動画形式の業務マニュアルにも導入できるため、外国人労働者の育成にも役立ちそうだ。

動画の音声を字幕化して自動翻訳する仕組みはどうなっているのだろうか?
そして、このサービスを導入することで、教える側の負担をどのくらい軽減できるのだろうか?株式会社ヘッドウォータースの担当者に開発経緯などを聞いた。

多言語翻訳を可能とする2つのAI

――「JIMAKU Mate」を開発した理由は?

「Pocket Work Mate」を導入したクライアントの要望に答える形で開発しました。「Pocket Work Mate」では従業員の教育やコミュニケーション、データ分析などさまざまなことが可能ですが、ベースは動画媒体での情報共有で成り立っています。例えば、労働現場の作業手順の動画を撮影して投稿すると、アルバイトを含む従業員全員が閲覧できるような仕組みです。

導入クライアントの多くが、動画マニュアルの共有など従業員の早期戦力化のために利用していますが、外国人労働者に対応するためには、動画マニュアルを各言語に応じて作り直す必要があり、これまでは膨大な時間やコストが必要でした。


――動画を自動翻訳する仕組みは?

AIアシスタント「Siri」やスマートスピーカーで採用されている機能「音声認識」を使い、動画の音声情報を文字情報に変換して翻訳しています。
細かく説明すると、「JIMAKU Mate」に搭載した「動画の音声情報を認識して字幕化するAI」を活用して対象の動画から文字情報を抽出します。そしてこの文字情報を「字幕化された文字情報を多言語に翻訳するAI」に解析させることで、日本語字幕の多言語翻訳を実現しています。

また、どのタイミングで誰が何を話しているかについては、 音声が発生するタイミングと動画の秒数を記録することで判別しています。
通常の翻訳方法では、動画を再生しながら停止、翻訳を繰り返して作業を進めるため、作業の大幅な効率化が期待できます。


――外国人労働者の育成に関する効果は?

外国人労働者を育成する際、最大のボトルネックとなるのが言語の壁です。言葉が通じないとコミュニケーションも難しいですが、翻訳された動画を活用することで「非言語での情報伝達」が可能となり、指導も伝わりやすくなります。 外国人労働者にも「母国語の字幕があればとっつきやすい」と好評です。

また、多国籍の外国人労働者や外国企業に対しても、同じレベルでの意思疎通が可能となるため、業務理解度を均一に保つことができます。

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最終更新:2/11(月) 17:04
FNN PRIME

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