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【特集】IT駆使して野菜をセット販売 若手農家をサポートするベンチャー社長

2/11(月) 16:04配信

MBSニュース

日本の農業は今、高齢化で耕作放棄地が広がっています。そんな中、農業を始めたいという若者が少しずつ増えてきていますが、新規就農者の多くが途中で挫折し辞めていってしまうということです。その問題を解決しようと、若い農家の支援に取り組んでいるベンチャー企業の社長がいました。

「脱サラして農業」も立ちはだかる壁

京都市左京区の大原で農業を営む高田潤一朗さん・深雪さんご夫妻。山中真アナウンサーが畑を訪れ、農作業の様子を見せてもらいました。

Q.その野菜はなんですか?
「『黄金かぶ』っていうんですけど、ヨーロッパの方のカブで、煮込むとすごくホックリしていて、甘みが出てくる。こちらの『サラダ大根(紅くるり大根)』はサラダやお漬物にして、みずみずしくて食べやすいです」(高田潤一朗さん)
Q.変わった野菜ばかり作っているんですか?
「そうですね、ちょっと色味のあるものが多いですね」

高田さん(37)は脱サラして2008年に農業を始めました。無農薬にこだわり、珍しい野菜を中心に年間約70種類を栽培しています。農業を始めて直面した課題は、野菜を作ることだけではなく販売先を探すことだったといいます。

Q.営業や販売は大変?
「ただ野菜を作りたいだけで農業を始めましたけれども、そういったこと(販売や営業)を何も考えていなかったので苦労しましたね。安定供給もできないですし、僕たちみたいな素人の作る野菜は」(高田潤一朗さん)

新しく農業を始める人は高田さんのように“こだわり野菜”を栽培する人が多く、規模が小さいため生産量が不安定になりがち。そのためスーパーなどとの取引は難しく、販売ルートの開拓が大きな壁として立ちはだかるのです。

野菜の“セット販売”で若手農家をサポート

そんな小規模な農家を販売面でバックアップする会社が京都にありました。京都市下京区にある農業ベンチャー「坂ノ途中」は『野菜セットの定期宅配』が主力事業です。扱うのは農薬や化学肥料に頼らずに栽培された野菜のみ。春菊や聖護院大根、そして姫路若菜という珍しいものも。7~9種類入ったSセットは2430円(税込み)。他にMセット、Lセットがあり、1日平均300セットを作るといいます。社長の小野邦彦さん(35)も脱サラ組。京都大学を卒業後、外資系金融機関に勤めてから10年前にこの会社を立ち上げました。

「新しく農業に挑戦していく人たちが農業経営が成り立っていきやすいようにしたい」(坂ノ途中 小野邦彦社長)
Q.販路がない?
「新規就農する方は栽培が好きで始めるので栽培に関しては自分で勉強したり工夫するんですけど、売るってなると全然違う能力が求められるので苦労される方が多い」

坂ノ途中と契約する農家は約200軒ありますが、そのうち9割が新規の就農者。出荷量が少なくても野菜を買い取ります。それを可能にしたのがセット販売です。中身は“おまかせ”にすることで、少ない野菜でも組み合わせて売り切ることができるのです。例えば、2つのSセットを比較したとき、共通して入っている野菜は「ほうれん草」1種類だけで他はすべて違う野菜ということも。

「『うちの規格はこれなんで、規格にあったものだけを作ってください』みたいなのじゃなくって、いろんな農家さんの創意工夫をちゃんとお客さんに伝えたい。多様性を殺さないためには、徹底的に効率化するっていうのが必要」(小野邦彦社長)

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最終更新:2/11(月) 16:04
MBSニュース

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