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シャナハン米国防長官代行がアフガン訪問

2/12(火) 17:19配信

産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省は11日、シャナハン国防長官代行が同日、アフガニスタンを予告なしに訪問し、ガニ大統領やアブドラ行政長官らとイスラム原理主義勢力タリバンとの和平協議や米軍撤収問題などに関し協議したと発表した。シャナハン氏が長官代行としてアフガンを訪問するのは初めて。

 同省報道官によると、ガニ氏らとの会談では、「アフガン内戦を政治的に決着させ、アフガン国土を再び米国や同盟諸国に攻撃を仕掛けようとするテロリストの隠れ家にしないようにするための対応策が話し合われた」としている。

 シャナハン氏は同行記者団との懇談で、米国のハリルザド・アフガン和平担当特別代表らとタリバンとの間で進められている和平協議に関し、「アフガン政府が協議に参加することが重要だ」と強調。タリバンは「アフガン政府は米国の操り人形だ」と決めつけ、直接協議を拒否している。

 シャナハン氏はまた、アフガン駐留米軍(約1万4千人規模)の縮小・撤収について「具体的な指示は得ていない」とし、「米軍は地域の安全保障に重大な関心を抱いている。米軍の今後は和平協議の成果次第だ」と述べるにとどめた。

 アフガン政府は、駐留米軍の性急な撤収で治安状況が極端に悪化し、1989年2月の旧ソ連軍撤退後にムジャヒディン(イスラム聖戦士)勢力に打倒された親ソ系のナジブラ政権の二の舞になりかねないとの危機感を強めている。

 トランプ大統領は5日の一般教書演説で、アフガンでの米軍の駐留規模を縮小させ「テロ対策に集中する」と述べ、引き続きアフガンの治安維持に関与していく立場を打ち出した。

 これを受けたシャナハン氏の訪問は、ガニ氏らに対し、「米国はアフガン政府を見捨てない」とのメッセージを直接伝える狙いもあるとみられる。

 ただ、トランプ氏は1月2日、記者団に対し、アフガンの過激派とは「パキスタンやロシアが戦うべきだ」と指摘した。

 トランプ政権は、中国やロシアとの「大国間競争」を安全保障戦略の軸に据える中、アフガンに関しては米国を脅かすテロの温床になることを恐れている以外は、プレゼンス維持をもはや重視していない。ロシアが米国に代わってアフガンへの関与を深めるのであれば、むしろ歓迎であるというのが米政権の本音とみられる。

最終更新:2/12(火) 17:19
産経新聞

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