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池江選手の白血病、若年層がんの1位 完治へは骨髄移植、強い副作用も

2/12(火) 19:35配信

産経新聞

 かつて「不治の病」とされた白血病は研究開発が進み、治る可能性の高い病気になりつつある。「血液のがん」といわれ、固形がんのように手術では切除できず、抗がん剤治療が主となるが、副作用は大きい。

 国立がん研究センターなどによると、白血病の患者は年間約1万人ほどで、10万人当たり9・6人(平成24年の推計値)。ただ20代未満の若い世代では、がんの種別で1位(21~23年調査)となっている。

 大半の患者の発症原因は不明だ。異常な白血病細胞が無秩序に増殖するため、これを抑えることが治療の主な目的となる。進行が早い急性の場合、入院して抗がん剤を点滴投与する。治療の影響で生殖能力を失うことがあり、精子や卵子の凍結保存など温存治療も検討する必要がある。

 完治へ向けて「造血幹細胞移植」がある。骨髄の中の同細胞を入れ替えるため、抗がん剤治療より強い副作用があり、嘔吐(おうと)や脱毛など体への負担は大きい。日本骨髄バンクによると、移植を求める患者は2930人で昨年末現在、ドナー(提供者)登録数は約49万人。ドナー数は十分のように見えるが、同バンクの広報担当者は「適合しない場合や、登録者が途中で辞退する人もおり、待っている患者はいる」と説明する。

 白血病に詳しい北海道大病院血液内科の豊嶋崇徳(てしま・たかのり)教授の話。「急性白血病は若年層に多いがんの代表だ。非常に進行が早いことで知られるが、約7~8割の患者は抗がん剤治療で白血病細胞が消える『完全寛解』の状態となる。その後も抗がん剤治療を半年から2年程度継続することで、約3~4割は根治が可能だ。また、抗がん剤治療のほかにも、骨髄移植の選択肢もある上、新たな治療法の開発も進んでいる。期待が大きい選手ではあるが、まずは治療に専念すべきで、競技継続は難しいものがあると言わざるを得ない。国民は完治することを祈りながら、治療に専念できる環境を整えることが重要だ」

最終更新:2/13(水) 7:39
産経新聞

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