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LGBT結婚式の今 受け入れ式場増加、戸惑いも  「婚姻届は受理してもらえない。2人の関係、認めてほしい」

2/14(木) 16:43配信

47NEWS

 2016年10月10日。七崎良輔さん(31)は築地本願寺(東京都中央区)でパートナーの男性との結婚式を挙げた。2人とも羽織袴(はかま)で、披露宴のお色直しには特注のタキシード姿で登場した。「男女のカップルみたいに婚姻届を受理してもらえないから、自分たちの関係は周囲の人に認めてもらうしかないんです」。結婚式を挙げた理由を、七崎さんはそう語る。

 挙式を迎えるまでには、壁もあった。築地本願寺の内装に七崎さんが「一目惚れ」して予約を申し込んだが、一部からゲイのカップルの式を挙げることに反発する声が出た。その結果、許可が出るまで約4カ月を要した。さらに、内容は結婚式なのに、「結婚式」と銘打つことは認められず、「パートナーシップ仏前奉告式」との名前がつけられた。

 ゲストはお互いの親族や友達を合わせて65人ほど。鏡開きをして、友達が余興をやってくれた。息子がゲイであることをなかなか受け入れられず、当日まで出席を渋っていた七崎さんの母親も、祝福してくれた。「2人のことを応援しているからね」。その言葉を聞き「挙式をしてよかった」と心底感じた。

 2人は今、都内で「夫夫(ふうふ)」として一緒に暮らしている。七崎さんは自分の経験を生かし、LGBTカップルの結婚式や公正証書の手続きのサポートをする会社「ジュエリアス」を運営している。ただ、七崎さん夫夫が15年にあえて提出した婚姻届は、やはり受理されなかった。同性婚を巡る一斉提訴は「全力で応援しています。一緒に戦うつもりです」と期待している。

 ▽変わり始めた結婚式場

 法的に同性婚が認められない日本では、どれだけ長年連れ添っても、パートナーの位置づけは「友達」。当事者たちの間では「部屋を借りる際に大家に断られてしまった」「緊急性があっても、お互いの手術の同意書にサインができない」「相続で伴侶として認められない」などさまざまなトラブルが発生している。

 現在、同性カップルの間で婚姻届の代替として広まりつつあるのは公正証書だ。関係を明らかにする材料として注目されている。それに加えて、結婚式を通して周囲に伴侶として認めてもらい、婚姻状態に近い形を作ろうとするカップルが徐々に増えている。かつては本人たちのみか、ごく親しい身内だけを招いて挙げるのが一般的だったLGBTの結婚式。現場はここ数年で急速に変わってきている。

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最終更新:2/14(木) 20:03
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