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スペイン、4月にも総選挙か

2/14(木) 20:52配信

産経新聞

 【パリ=三井美奈】スペインの中道左派、サンチェス政権の2019年予算案が13日に下院で否決され、4月にも総選挙が行われるとの観測が強まった。同国では新興の極右政党が台頭。カタルーニャ自治州の独立問題が再燃する兆しも出始め、欧州政局の新たな不安材料になっている。

 同国メディアによると、サンチェス首相は15日の閣議後、選挙日程を明らかにする見通し。4月末の実施が有力視されている。

 予算案の否決は、カタルーニャ州の独立派政党の反対が決め手になった。サンチェス首相は昨年6月、独立派政党の協力を得て、中道右派「国民党」のラホイ首相に対する不信任を下院で成立させ、少数政権を発足させた。独立派政党は今回、予算案支持の見返りに「州独立への自決権」で譲歩を求めたが、政権は受入れず、交渉は決裂した。首相の与党「社会労働党」は、下院(定数350)の保有議席が84にとどまる。

 スペインでは昨年12月、極右政党ボックスが、南部アンダルシア自治州議会選で初めて議席を獲得。国民党と合意を結び、同州で中道右派政権の樹立を実現させた。ボックスは国民党とともに「中央集権の強化」を掲げてカタルーニャ州の独立運動を批判しており、国政でも「右派連携」を探る動きが出ている。今月10日には、右派陣営の約5万人がマドリードで、同州独立運動への抗議デモを展開。サンチェス政権を「弱腰」と攻撃するなど、早くも選挙ムードが高まっている。

 ボックスは強硬な移民対策を訴え、全国で急速に基盤を広げており、12日発表の世論調査で支持率は約9%にのぼった。国民党など右派陣営全体の支持率は51%を超えた。

 マドリードでは12日、17年にカタルーニャ州の「独立宣言」を強行したとして、反逆罪で起訴された前州副首相らの裁判が開廷した。国内では独立運動の行方に再び焦点が当たっている。

 スペインでは左右両翼で新党が発足し、二大政党制が崩壊。15年以降、与党が下院議席の過半数に満たない少数政権が続く。総選挙が今年実施されれば、約8年間で4度目となる。

最終更新:2/14(木) 20:52
産経新聞

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