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“バイトテロ”が若気の至りじゃ済まない理由…ネットの「忘れられる権利」について弁護士に聞いた

2/14(木) 18:00配信

FNN PRIME

ゴミ箱に入れた魚の切り身を取り出したり、商品をべろりとなめたり、おでんを吐き出したり…
今年に入って、従業員の「悪ふざけ動画」がSNSで炎上する騒動が相次ぎ起きている。

悪ふざけの代償とは?

これらの行為は、自分への非難も顧みず不適切な行動をさらけ出すことから「バカッター」だとか、雇い主にマイナスの影響を与えることから「バイトテロ」などとも呼ばれ、どちらの言葉も2013年ごろから使われ始めた。
当時、コンビニにあるアイスの冷凍庫や食洗機に入る写真がSNSに出回り、今と同じように連日ニュースや情報番組で大騒ぎとなったことを覚えている人もいるだろう。
その後、騒ぎは徐々に下火になっていたものの、今年に入ってから続発している。

・大手外食チェーンの「バーミヤン」では、調理している男性が鍋の炎で、たばこに火をつけた。
・「セブン-イレブン」では男性アルバイト従業員が、箸でつまんだ白滝を口に入れ、すぐさま手に吐き出した。
・「ファミリーマート」の男性従業員は、商品のパッケージやペットボトルの飲み口をなめる様子を撮影。
・「無添 くら寿司」はアルバイト従業員が、ゴミ箱に入れた魚の切り身を、まな板に戻そうとした。

ネット上では、どうすればこんな事態を防げるのか議論が白熱し、「監視強化」や「教育の徹底」「時給・待遇の向上」、果ては企業が加入する「バイトテロ保険」など様々なアイディアが出された。

企業側は、法的措置をとる姿勢を打ち出すところも出てきているが、騒動を起こした張本人は、その後どうなってしまうのだろう?
軽い気持ちで「悪ふざけ」をしているつもりかもしれないが、会社から訴えられたら…自分の本名がネットにさらされたら…その後の人生はどう変わるのか?
労働事件やインターネット関連に詳しい、グラディアトル法律事務所代表の、刈谷龍太弁護士に聞いてみた。

計り知れない代償を払うことになる…

――会社から訴えられるとしたら、どういう理由になる?

不法行為による損害賠償になると思います。
問題は、その損害の範囲がどこまでなのか、企業の価値をどれだけ棄損したのか、数値にするとどれだけの損害になるのかということです。

例えば、ああいう動画をお客さんが見たら、そんなお店には行きたくないとなって売り上げが落ちるでしょう。
1店舗の売り上げが1日あたり10万円下がったとすると、1か月で300万円、それが1年続くとなったら3600万円。
その他の店舗も評判が下がっているという話になったら、考えただけで恐ろしい数字になります。

賠償の範囲は未来永劫というわけではなく、一定の期間に限定されると思います。


――動画には出ず、撮影だけした人が訴えられることはある?

もちろんそういう行為をした人が悪いのは間違いなんですが、それをインターネットに拡散した人も大きな影響を与えていると思います。
ですから撮影した人間も、ネットに上げた人も、同じように訴えられることがあると思います。


――裁判を起こされるとどんな影響がある?

それはあまりないですね。
弁護士を代理人にしたら、裁判に行く必要もないし、普段とまったく変わらない生活を送れます。


――では大騒ぎになった結果「個人情報」が暴かれると、どんな影響がある?

ネットで多くの人が目にすると、個人情報が特定されてしまうことがあり得ます。
卒業アルバムなどには住所も載っていますし。

個人情報が駄々洩れになると、就職や至ることろに影響を及ぼすでしょうね。
例えば、バイトテロを起こした人を雇ってくれる企業は、果たしてどのぐらいあるのか?…そういうことを考えると、騒動を起こした人は計り知れない代償を払うことになるかもしれません。

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最終更新:2/14(木) 18:00
FNN PRIME

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