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映画評論家が「今年のNo.1」と推す、「アカデミー賞」候補作品は!?

2/16(土) 14:00配信

TOKYO FM+

鈴木おさむと小森隼(GENERATIONS from EXILE TRIBE)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「AWESOME RADIO SHOW.」。2月15日(金)の生放送は、映画評論家の松崎健夫さんが登場。今年の「アカデミー賞」ノミネート作で注目の作品を教えてもらいました。

【写真を見る】映画評論家の松崎健夫さん

鈴木:アメリカ・ロサンゼルスで開かれる「第91回アカデミー賞」。日本時間で2月25日(月)から授賞式が始まります。今回は司会者が不在ですよね。

松崎:もともと(コメディー俳優の)ケビン・ ハートに決まっていましたが、過去の不適切な発言を掘り起こされて降板せざるを得なくなった。そのあと、誰も司会をやりたがらずに今に至るみたいです。

鈴木:さて、今年の作品賞ノミネートは「ブラックパンサー」「ブラック・クランズマン」「ボヘミアン・ラプソディ」「女王陛下のお気に入り」「グリーンブック」「ROMA/ローマ」「アリー/ スター誕生」「バイス」の8作品。松崎さんの本命作品は?

松崎:3月1日(金)に日本でも公開される「グリーンブック」です。「早いよ!」と言われるかもですが、僕の今年のNo.1です。これは今年一番いい映画になる可能性がある。

鈴木:これ「メリーに首ったけ」のピーター・ファレリーが監督なんですね。下ネタばっかり撮っている人なのに。この物語は?

松崎:1960年代前半の黒人差別が激しいとき、黒人ピアニストが白人の用心棒とともにアメリカ南部を回る人間ドラマです。ピアニストはとても知的で文化的、用心棒は粗暴で。当時の社会的背景から見ると、立場が逆転しているのがミソです。

鈴木:はい。

松崎:白人の用心棒がおバカなことをすることで観客は笑う。ところが後半になると「あそこで笑ってしまったのはマズかったのでは……」と、だんだんと観客は黒人社会の問題点などを考え始める。笑いもあり、考えさせられ、最後は感動する映画です。

鈴木:あのファレリー監督が……。2月15日(金)に日本公開となる「女王陛下のお気に入り」はいかがですか?

松崎:18世紀初頭の宮廷ドラマですが、政治に興味のない虚無な女王をめぐり、寵愛を取り合うふたりの女官を描いています。先ほどの「グリーンブック」もですが、この映画も過去を描きながら、現代の社会問題を描こうとしている。これは今年のアカデミー賞のポイントだと思っています。

鈴木:へぇ~。

松崎:結局、女官たちは自分のことしか考えていない。地位や名誉を何より優先する姿を見せるのは、今のトランプ政権への批判にもつながる。僕はそこが評価されていると思います。

鈴木:なるほど。

松崎:今年のアカデミー賞、ほとんどの作品の主人公はマイノリティの立場にいる人たちです。この8本の映画を観ただけでも今のアメリカ社会が見えてくる。投票する俳優や監督たちは、どの映画を選ぶかで、今のハリウッドの立場を表明しようとしている気がします。

(TOKYO FMの番組「AWESOME RADIO SHOW.」2019年2月15日放送より)

最終更新:2/16(土) 14:00
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