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「助けて」と言えなくて。子ども虐待と、もうひとつの暴力のこと

2/17(日) 8:04配信

BuzzFeed Japan

千葉県野田市で10歳の女の子が亡くなり、両親が逮捕された事件の背景には、夫婦間のDVがあった。家族の問題に詳しい臨床心理士の信田さよ子さんは、「同じような条件がそろった虐待はたくさん起きている」と指摘する。【BuzzFeed Japan / 小林明子】

【保存版】虐待から子どもを救うため、大人が知っておきたいこと

千葉県野田市の自宅で10歳の栗原心愛さんが亡くなり、父親(41)が傷害の疑いで逮捕された事件。母親(31)も、暴行を止めなかったのは共謀だとして同じ疑いで逮捕された。

母親は、夫からDV(ドメスティック・バイオレンス)を受けていたという。一家が転居前に住んでいた沖縄県糸満市や、心愛さんが一時保護されていた柏児童相談所も、DVがあることを把握していた。

虐待とDV。家庭内の暴力はなぜ何度も見過ごされ、最悪のケースを招いたのか。

虐待をなくすための活動を続け、「#こどものいのちはこどものもの」のハッシュタグで発信しているタレントの犬山紙子さんと眞鍋かをりさんが、家族の問題に詳しい臨床心理士の信田さよ子さんに話を聞いた。

妻が思い通りにならないと犬を殴る夫

眞鍋 夫からDVを受けていたとされる母親が、娘への虐待を止めなかったとして逮捕されました。母親の関与の解明はこれからでしょうが、信田さんはどう受け止めていますか?

信田 DVと虐待は通底していると認識されていないことが逮捕につながったのでは、と感じています。

DV(ドメスティック・バイオレンス)は、配偶者や恋人など親密な関係にある人(あった人)から振るわれる暴力とされています。殴る、蹴るなどの身体的な暴力だと思われがちですが、このカウンセリングセンターを訪れる被害女性の3分の2は、身体的な暴力を受けていません。

その代わりに、生活費を渡さないなど経済的に抑圧する、行動を監視する、しょっちゅう罵声を浴びせるなどの精神的な暴力や、性的な暴力の被害に遭っています。「お前はバカだ」「子どもなんか育てられない」と罵られ続け、すべての自信をなくして支配下に入り、マインドコントロールされた状態になることもあります。

妻が思い通りにならないと、そのたびにゴルフクラブでペットの犬を殴る夫もいます。相手が大切にしているものを傷つける行為もDVにあたります。妻を苦しめるために子どもを虐待する、特に女の子の場合は、妻の身代わりとして虐待される場合もあります。

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最終更新:2/17(日) 8:04
BuzzFeed Japan

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