ここから本文です

姿消す給食の牛乳瓶、残念がる児童 紙パック主流、福井県内も変更へ

2/17(日) 17:55配信

福井新聞ONLINE

 福井県内の学校給食から瓶入りの牛乳が姿を消すことになりそうだ。給食用牛乳を供給する3社のうち明治の北陸工場(石川県野々市市)が9月末で牛乳の製造を終了するため、新年度は2社で担うことになり、配送や安定供給の面から瓶より軽く回収の必要がない紙パックへの変更を求めているからだ。全国的には紙パックが7割と主流だが、県内は瓶が9割を占めていて、学校からは「瓶に口をつけて飲む方がおいしく感じるのに…」とさみしがる声も聞かれる。

【写真】給食の瓶入り牛乳。配送効率は悪い

 福井県生産振興課などによると、2018年度の学校給食用牛乳は、明治の北陸工場と「毎日牛乳」の日本酪農協同滋賀工場(滋賀県大津市)と近畿工場(大阪府和泉市)、アイ・ミルク北陸の本社工場(石川県能美市)から供給されている。

 明治は「相当のシェア」(同課)を占めていたが、昨年8月に北陸工場の製造終了を県に伝えてきたため、19年度は残る2社でカバーすることになった。

 そのうち日本酪農協同は、配送の効率性から紙パックへの変更を求めている。瓶は紙パックより重い上、運ぶためのケースは瓶と瓶の間を仕切らなければならず容積も大きくなる。配送トラックには回収した瓶を載せるスペースも確保する必要があり、1回に積める量は紙パックの方が「1・5倍から2倍になる」(北陸営業所)という。

 これにドライバーの人手不足も加わり、担当者は「紙パックに変えてもらわないと物理的に配送が不可能」と理解を求めている。

 もう1社のアイ・ミルク北陸は、一つしかない瓶の製造ラインが老朽化していることから「安定供給に不安がある」として変更を求める。同社の出荷は紙パックが9割超を占めており桶屋栄造常務は「製造ラインを更新しても見合った販売量が確保できない」と話す。配送費の高騰もあり、より多く運べる紙パックの方が配送費を下げられる面もあるという。

 瓶入りの牛乳を給食に出してきた福井市日之出小学校では、給食主任の加藤裕樹教諭(25)が児童に紙パックへの変更を伝えると「瓶の方がおいしく感じる」「ミルメーク(牛乳に入れる粉末調味料)を入れて色が変わる楽しみがなくなってつまらない」と残念がる声が上がった。加藤教諭は「瓶は落としたら割れたり牛乳がこぼれたりするので大変だと思うことはある」としつつ、自身も給食で紙パック牛乳を飲んだことがなく「個人的にはストローで飲むより瓶に口をつけて飲みたい」とさみしがった。

 一方、同市木田小学校は16年度から紙パックに変えた。川上純朗校長は「紙パックの方が軽く配膳が楽で、容積を取らないから校内の冷蔵庫をより効率的に使える、落としても割れない点も大きい」と利点を挙げる。業者が回収する瓶と異なり、飲み終わった後は児童がパックを小さくたたんで捨てる必要があるが、川上校長は「低学年でも1カ月ほどでできるようになった。慣れれば紙パックの方が都合がよく、大きな混乱は起きないのではないか」と話した。

福井新聞社

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事