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SiCを上回るポテンシャル? 次世代半導体材料「酸化ガリウム」に熱視線

2/19(火) 20:20配信

LIMO

 電力制御などに用いられるパワーデバイスの分野では、既存のシリコンが物性限界を迎えようとするなか、SiC(シリコンカーバイド)やGaN(窒化ガリウム)など次世代パワーデバイス材料の開発が活発化している。すでにSiCは太陽光発電用インバーターやサーバー用途、さらには電鉄用途や本命ともいえる車載分野でも徐々に採用実績が出てきた。

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 ただ、今後の本格普及段階を前に、やはり当初からの課題である「コストダウン」については根本的な解決に至っていない。今後の量産効果を考慮しても、シリコンとの差は埋めがたいものがありそうだ。こうしたなかで、安価かつ高性能な次世代のワイドバンドギャップ(WBG)材料として注目を集めているのが、酸化ガリウムである。

高い性能とシリコン並みの低コスト化に期待

 酸化ガリウムはバンドギャップ性能が4.5~5.3eVと、シリコンはもとより、SiCやGaNよりも高い性能を有する。特にパワーデバイスへの応用で重要な絶縁破壊電界やバリガ性能指数は他の材料を大きく上回る特性を示しており(表参照)、次々世代のパワーデバイス材料として、数年前から注目を集めている。

 そして、この物性と並んで酸化ガリウムが大きな注目を集めている理由が、シリコン並みのコストを実現できそうな点だ。酸化ガリウムは5つの結晶構造を持つ結晶多形の酸化物材料であるが、このうち、αコランダム構造は異種基板に酸化ガリウムを薄膜エピタキシャル成長するデバイス作製が一般的。同構造を採用する京都大学発ベンチャーのFLOSFIAは下地基板に安価なサファイア基板を採用しており、低コストを武器の1つとする。

 βガリア構造は単結晶基板を作製でき、しかも、低コストな融液成長法を採用できる。SiCは現在、昇華法と呼ばれる気相成長法を用いて結晶成長を行っているが、粉末を気化させて結晶化させるため成長効率が悪い。さらにSiCは材料として非常に固い難削材料であるため、加工コストも大きな負担となっている。

 これに対し、酸化ガリウムは半導体材料としては一般的な硬さであり、シリコンウエハーで用いるような加工装置を使うことができる。低コストな結晶成長により、酸化ガリウム結晶およびデバイスを手がけるノベルクリスタルテクノロジー(NCT)では、2019年中にSiCよりも安い価格水準にできるとしている。今後量産効果やさらなる工程改善が進めば、将来的にはSiCの3分の1以下に引き下げられると自信を見せる。

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最終更新:2/19(火) 20:35
LIMO

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