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モータースポーツにもAI。ドライバーの無線に自動で応じるシステム、アビームが開発・特許取得

2/20(水) 13:37配信

オートスポーツweb

 アジアを中心に総合マネジメントコンサルティングを行っているアビームコンサルティングが、モータースポーツにおける自動音声回答システムを開発し、その特許を取得したことを明らかにした。

 スマートフォンをはじめ、スピーカーや自動車のインフォテインメントシステムでも採用が進む人工知能(AI)を使った音声回答システム。この技術がモータースポーツの分野にも進出する。

 アビームが開発したシステムは、レース中、ドライバーやエンジニアからの問いかけに対し、同社が独自に開発したレーシング解析プラットフォーム上に蓄積されたデータをAIがリアルタイムで分析し、必要な情報を音声で回答するというもの。

 具体的な活用例として、ドライバーやエンジニアが後続車のペースについて質問すると、これまでのデータや車両速度、位置、タイヤの摩耗情報といったセンシングデータから必要な情報を抽出、分析し、自動で回答する例が挙げられている。

 また車両の燃料残量をもとに、残りの走行可能距離を分析するといったことも可能だという。

 実際にアビームでは2018年、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦したREAL RACINGにコンサルタントをレースの現場に派遣し、同社のシステムを使ったデータ活用サポートを実施。また、同年のインディカー・シリーズでも佐藤琢磨に対して同様の技術支援を行っている。

 アビームは、今回このシステムを開発した背景について「コンマ数秒単位でしのぎを削るモータースポーツにおいては、競技の特性上早い段階からデータの利活用が進み、競技中にも多くのデータを用いた状況の把握、判断が求められてきました」と説明している。

「一方で、多くのチームにおいてはドライバーとエンジニア、チーム監督とのコミュニケーションや分析結果の伝達は人から無線を介して行われ一定のタイムラグが生じるため、よりリアルタイムに適切な情報を伝える手法が求められています」

「アビームコンサルティングは、スポーツ産業および各種競技に関する知見とデータ分析、さらにはコンサルティングノウハウを組み合わせ、今後も画期的なソリューション・サービスの提供を目指します」

 なお、このシステムはモータースポーツ以外のスポーツカテゴリーにも転用できるほか、リアルタイムデータに基づく意思決定が求められるビジネス分野でも活用可能としている。

 レース中のドライバーとピットとのやり取りにAIが介入することで、ドライバーはより運転に集中でき、チームもより的確かつ柔軟な戦略を採れるようになることは間違いない。2018年末には多言語への対応も完了しており、モータースポーツ分野に限らず今後の進捗に期待したい技術となりそうだ。

[オートスポーツweb ]

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