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医師の残業上限「1860時間」という新たな案に激論

2019/2/22(金) 18:04配信

BuzzFeed Japan

3月のとりまとめに向けて佳境を迎えている厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」。

地域医療を守る病院に対する特例として、時間外労働の上限を「年間1900~2000時間」とする案が医師たちからの批判を浴びていたが、2月20日、「1860時間」という新たな案が厚労省から提示された。連続勤務時間は28時間までに制限し、勤務間に9時間のインターバルを置くようにする。特例は2035年度末まで。

「1860時間を出した根拠は?」

「当初の1900~2000時間に戻してほしい」

「急激な変化で医療現場に混乱が生じるのは好ましいことではない」

激しい議論が交わされたが、1860時間を容認する姿勢を見せる構成員は多く、次回から、最終報告書のとりまとめに入る見通し。

副座長の渋谷健司・東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授は、「1860時間の出し方に納得いくロジック(論理)がない。とりあえずそこしかない、というのは納得できない」として辞意を表明した。

研修医や専門医を目指す医師ら、一定の期間、集中的に技能を向上させる診療が必要な若手医師についても特例枠が示され、上限1860時間が提案された。一般医師は960時間が上限。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

新たな残業上限案「1860時間」とは?

厚労省はこの検討会で、医師が現状どれぐらいの時間働いているのか推定するために、2016年度に行われた「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」のデータを分析。

「1900~2000時間」はこのデータの上位10%の医師の勤務時間をもとに提案されていたが、「長過ぎるのではないか?」という前回までの議論を踏まえて見直された。自己研鑽など上司の指示がない時間を減らし、新たに「1860時間」を算出した。

その上で、この基準1860時間を超える診療科別の医師の割合を見ると、産婦人科が20.5%と最も多く、「卒後3~5年目」(19.4%)、「外科系」(14.2%)、「救急科」(14.1%)がそれに続いた。

年代別に見ると、20代が17.7%、30代が15.7%と若手ほど上限ラインを超えていた。

さらに、1860時間を超える医師がいる病院の割合を病院の種類別に見ると、大学病院は88%、救命救急機能を持つ病院が84%、救急車受け入れ1000台以上の病院が52%となった。

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最終更新:2019/2/22(金) 18:04
BuzzFeed Japan

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