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TOEICの「スピーキングテスト」はこうして採点されている! 運営団体の担当者に聞く

2/24(日) 16:10配信

DANRO

2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催や近年の外国人観光客の増加を受け、国際語である英語のニーズが高まっています。「今年こそ、しっかり英語を勉強したい!」といる人も多いのでないのではないでしょうか。ひとりの時間を“英語を学ぶ時間”に充ててみるのもいいかもしれません。

【画像】TOEIC IPテストの社歴別受験者数と平均スコア

社会人が英語を学ぼうとした際に、よく話題になるのが英語能力を測るテスト「TOEIC」です。筆者の場合、学生時代に1度、TOEICを受験しましたが、それを最後に英語学習から遠ざかってしまったので、それまで積み重ねてきた英語力はきれいに失われてしまいました。

もう一度挑戦しようとモチベーションを高めたいところですが、ここでひとつの疑問が浮かびました。それは、「リーディングとリスニングのテストであるTOEICで、本当に英語が話せるようになるのか」ということです。

そこで、国内でTOEIC Programを運営している国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の田渕仁志さんと大坂文雄さんに、TOEICの内容や受験者の傾向、これから学びたい人へのアドバイスなどを聞きました。(井口裕右)

TOEICには「スピーキング」と「ライティング」が存在していた

――まずは、現在のTOEICの内容について教えてください。

田渕:TOEIC Programには、大きく分けて「TOEIC Tests」と英語学習初級~中級向けの「TOEIC Bridge Tests」という2種類のテストがあります。そして、「TOEIC Tests」の中には、「TOEIC Listening & Reading Test」「TOEIC Speaking & Writing Tests」「TOEIC Speaking Test」「TOEIC Writing Test」という4つのテストが存在します。

皆さんが「TOEIC」としてイメージされるのは、この中の「TOEIC Listening & Reading Test」で、1979年から実施されています。2017年度は248万人の方に受験していただきました。

――TOEICには、「スピーキング」と「ライティング」のテストもあるのですね。

田渕:そうですね。「TOEIC Speaking & Writing Tests」は2007年1月に始まり、2017年度は3万8000人に受験いただきました。「TOEIC Bridge Tests」でも、「TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests」の導入を2019年6月に予定しています。

――スピーキングのテストは、どのように試験を行うのでしょうか?英検のように面接試験を行うのでしょうか?

田渕さん:パソコンを使って行います。ただ、採点については機械採点ではなく、ETSの厳しい基準を通過した採点者が採点します。受験者は出題された問題に回答する際に、パソコンに取り付けられたマイクに向かって英語で話します。すると、その音声データが採点者に送られ、オンライン上で採点を行うのです。

出題内容は、音読問題、質疑応答問題といったものから、写真を見て状況を説明する問題、ある情報やテーマをもとに自分で考えて意見を述べるといった問題まであります。

――コンピューターを使うと伺って、人工知能などによる機械採点かと想像しましたが、あえてアナログな方法をとることで採点のクオリティを担保しているということですか?

田渕:そうですね。採点者は学歴や英語指導経験などによる書類選考、ETSが開発したトレーニングなどをクリアして資格を取得します。さらに、採点精度を維持するため、実際の採点開始前に「カリブレーションテスト」というサンプル問題の採点を行い、それに合格してはじめてテストの採点をすることができます。

また、ひとりの採点者がひとりの受験者の回答をすべて採点するということはしません。受験者の情報を伏せた形で1問ずつ別々の採点者が採点を行い、採点者の先入観によるヒューマンエラーの発生を抑えるようにしています。採点基準は、コミュニケーション能力を重視する傾向にあります。例えば、発音が完璧でなくても、“しっかりと伝わるか”といった部分を見ています。

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最終更新:2/24(日) 16:10
DANRO

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