ここから本文です

立川志の輔が語る「オチ」の芸術性 落語と映画の違いとは

2/24(日) 18:51配信

BuzzFeed Japan

今回の映画で僕は、落語は「演じてはいない。演じるものではない」ことを再確認することができたような気がします。

どのカットだろうが、「大吉」という一人の人物になりきるんだということ。「演技」という上では当たり前のことですけど、今回それを初めて実感できました。

しかも、10数秒にしか使わないワンカットに、50~60人もの人間が力を尽くすのも映画の凄さです。その姿を眼前で見ると、やはりビビりますよ。

カメラさん、照明さん、音響さん、美術さんをはじめ多くのスタッフが40~50分かけて作った場で、「はい!準備ができました!どうぞ!」と言われて、一言セリフを言う。

このプレッシャーは、2千人の前で落語をやるプレッシャーとはまた違う種類のものでした。変な言い方ですけど、スタッフの方々になんか申し訳ない…という気持ちになっちゃうんですよ。

役者さんたちは、それをはねのけて自分の演技プランでお芝居されているのでしょう。どの凄さにも驚きましたし、そんな環境でも猫たちは堂々と自然に演技をしている。

猫を見て、自分のほうが変に肩に力が入っているなと反省することもありました(笑)

「映画人の凄さを痛感」

はじめはね、私も「さすがに70歳の演技は無理でしょう」と言ったんだけど、プロデューサーは「今の時代はどうとでもなりますから!」って(笑)。

撮影では毎朝メイクさんが1時間かけて、入念に白髪を一本一本を頭に入れるんですよ。メイクさんたちの手によって、立川志の輔がだんだんと70歳の老人に変わっていく。

正直言うとね「白髪が2~3本無くたって、わからないんじゃないの?」って思ったんですよ(笑)。でも、みんな妥協しないんですよね。「映画人」の凄さを痛感しました。

台本というバイブルを、監督という船長のもとで、全員の力で立体化していく。その様子を自分の目で見れたこと、作品に関われたことは本当に良かった。

「晩年の過ごし方に正解はない」

老いを感じる瞬間?そうですねぇ。今回の映画でも「70歳の動きをしなきゃいけない」「元気ハツラツではいけない」と思って演技をしていたつもりでした。

でも途中で、普通に道を歩いていたときに躓いちゃってね…。「あれ、やばいな…。これ、演技しなくても十分に年をとっていんじゃないか…?」って思ったり(笑)

4/5ページ

最終更新:2/24(日) 18:51
BuzzFeed Japan

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事