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「盗んだバイクで走り出す」の歌詞はバイトテロと同じ? 歌の表現どう考える?

2/26(火) 18:30配信

THE PAGE

 尾崎豊さんのデビュー曲「15の夜」に出てくる「盗んだバイクで走り出す」の一節がネット上でちょっとした論争になっています。今、世間を騒がせているバイトテロを引き合いに犯罪を助長するのはよくないという話ですが、歌の表現についてはどう考えればよいのでしょうか。

 「15の夜」は尾崎さんのデビュー曲で1983年に発売されました。大人の世界に疑問を持つ思春期の不安な心を歌ったものですが、よく知られているようにサビの部分に「盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま 暗い夜のとばりの中へ」という歌詞が出てきます。このほか、大ヒット曲「卒業」における「夜の校舎窓ガラス壊してまわった」というフレーズも有名です。

 犯罪を助長するのはよくないといった意見は以前から出ており、ネット上ではちょっとした論争になっています。

 一般的に考えれば、あくまで表現の一環であり、実際にその犯罪を助長する意図がないことは明らかでしょう。しかし、歌詞というものについて文字通りに解釈する人も一定数存在しており、ネット上では意見がぶつかり合うことになります。

 以前、宇多田ヒカルさんの「Keep Tryin'」に出てくる「将来、国家公務員だなんて言うな 夢がないなあ」の解釈をめぐってちょっとした論争がありましたが、これも同じような話といってよいでしょう。

 この一節は、夢はあるけどお金がないのは嫌だ、生活は安定しているけれども夢がないのも物足りない、このまま埋もれてしまうのは悲しすぎる、といった主人公の揺れる気持ちを交互に表現した部分の一節ですから、公務員になることを全否定した歌ではありません。

 しかし人によっては、歌詞の一部分に強く印象付けられてしまい、公務員を否定するのはよくないといった話になってしまいます。

 歌などの芸術は、実際に出来ないことも表現できることが大きな魅力のひとつです。実際に行った不正行為をツイッター上で披露することとは話が違いますから、この点については切り分けて考える必要があるでしょう。歌詞の解釈は人それぞれですが、犯罪を助長している、よくない風潮を後押ししていると全否定してしまうと、芸術の持ち味を半減させてしまいます。少なくとも芸術については少し寛容になった方がよいでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2/26(火) 18:30
THE PAGE

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