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子どもが暗算を身につけるには「筆算を習う前」がいい理由

3/3(日) 18:20配信

LIMO

習い事として近年、人気が復活してきている「そろばん」。文部科学省もその効果を認め、2011年に導入された小学校の新学習指導要領では、これまで小学3年生のみだった「珠算学習」の時間が、小学3~4年生の2年間にわたってとられるようになり、それは近年の改定でもそのまま継続されています。いまや100円ショップでも電卓が売られているような時代に、そろばんの価値が見直され始めているのです。

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そろばんに関心のある皆さんは、そろばんの習得を通して子どもに「暗算力」をつけさせたいと願っているかもしれません。しかし、どんな習い事であっても、継続するのは簡単ではありません。珠算上級になれば暗算力習得に近づくものの、長い道のりに挫折してまったり、結局、暗算ができるようにならなかったりする子もいます。

そこで、『5歳からはじめる 世界で羽ばたく計算力の伸ばし方』の著者であり、経営する学習塾で暗算力を効果的にトレーニングするアプリを開発している山内千佳氏に、「暗算」を身につけるための効果的な方法を教えてもらいました。

筆算を学ぶ前の「5~8歳」がベスト

そろばんが暗算の習得に有利といわれているのは、そろばんに熟達すると、珠のイメージが頭の中に浮かぶようになるからです。そろばんの珠をイメージして暗算することを、私たちは「イメージ暗算」と呼んでいます。

そろばんは現在、小学3~4年時の新学習指導要領に取り入れられていますが、私たちはそろばんを使って暗算をトレーニングする適齢期は5~8歳だと考えています。なぜなら、筆算ですらすら計算問題が解けてしまうと、珠をイメージする上では邪魔になってしまうからです。

「5+3=8」と一瞬でわかる子に、「5のイメージはこうで、3のイメージはこうで……」と言っても、すでにわかっている答えを導くために、わざわざ頭の中でイメージしたりはしません。これは、すでに右手を使ってごはんを食べている子どもに「左手で食べなさい」と言っているようなものです。学校で筆算を本格的に始めるのが小学2~3年生ごろなので、その前にイメージ暗算をトレーニングするのがよいと私たちは考えています。

「公文式」もまた、人気の習い事です。私も、公文式を見習って自分たちの学習カリキュラムを改善したくらい、そのクオリティに感銘を受けています。一方で、公文式とイメージ暗算の習得を目的としたそろばんの両方を習いたい場合には、その「順序」が重要ではないかというのが私たちの見解です。公文式では筆算の反復練習をするため、イメージ暗算を習得する前に公文式に通うと、イメージ力が育ちにくい可能性があると考えています。ただし、イメージ暗算を身につけた後に公文式で計算の反復練習をして、非常に伸びている生徒は何人もいます。

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最終更新:3/9(土) 12:15
LIMO

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