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アルツハイマーも“前段階”なら治る…期待高まる新検査とは

3/4(月) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 アルツハイマー型認知症をはじめ、脳の神経細胞がゆっくり死んでいくタイプの認知症は、病気が始まってしまうと進行を遅らせる治療法しかない。ただし、MCI(軽度認知障害)の段階であれば回復が可能だと、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄附講座教授の森下竜一医師が言う。

「MCIを早く見つけて介入することが重要です。ただ、認知症の診断は難しい。MMSE(簡易認知機能検査)、ADAS(アルツハイマー病評価スケール)、FAB(前頭葉機能バッテリー)といった検査がありますが、20分~60分かかる上、質問形式なので質問者のトレーニングが必要。それが不十分だと点数にばらつきが出ます」(森下医師)

「質問者が高圧的だと点数が低い」「質問される側が難聴気味だと点数が低い」といった問題点がある。タッチパネル式の認知機能検査も行われているが、これはこれで「操作に抵抗がある」「高齢のため指の水分が少なくタッチパネルに反応しない」「かえって検査に時間がかかる」「〝検査をされている〟という心理ストレスがかかる」といった問題点がある。いずれにしろ、本来の認知機能とは違う結果が出る可能性がある。

 そこで今、開発されているのが「座って眺めるだけの認知機能検査」だ。

「目線の動きを見ます。『下にある図形のうち、上にある図形と同じものはどれですか?』という質問の場合、本来は同じ図形に目線が行きますが、認知機能が低下している人の目線は違う図形に行きます」(森下医師) 

 実用化し、広く使われるようになれば、今より簡単に、そして的確に認知機能検査を行うことができるだろう。結果、MCIの人を早く見つけ出せ、治療に入れる。医療関係者の注目が集まっている。

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