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大切なことは“過去の関係を断てるか”…『非行少年の再出発』 待ち受けるハードルと支援の形

3/4(月) 22:09配信

東海テレビ

「新たな環境」で立ち直る

 非行に走ってしまった少年が立ち直るには、数々のハードルがあります。名古屋で再出発を果たした少年と、それを支えるNPOの活動を取材すると、必要な支援の形が見えてきました。

 名古屋市中区のアパート…。間取りは1DK。そこに19歳の少年がひとりで住んでいます。

 名前はマコトさん。この日、マコトさんのもとをある1人の男性が訪ねました。2年以上、支援を続けている渋谷幸靖さんです。

渋谷さん:
「お金ないとき、昔だったらコンビニに行ったら万引きとかしてたわけじゃん。今回はそういうの浮かばなかったの?」

マコトさん:「ないですね」

渋谷さん:
「浮かばなかったんだ、すごいね。2年間ですごい成長したよね、仕事にもちゃんと行けるようになったしね。(前は)週2、3回くらい仮病使っていたもんね」

マコトさん:「はい」

 広島市出身のマコトさん、親のネグレクトもあり、中学生の頃から何度も補導され、15歳で逮捕され、少年院に入りました。

 しかし、3年前から名古屋で新たな生活を始め、とび職の仕事で生計を立てています。

マコトさん:
「渋谷さんのおかげで自分も今、犯罪することなく生活できている。一番でかいのは、周りの先輩とかとの関係が切れた、関わりが持たなくなれたことが繋がっているなとすごく感じますね」

 渋谷さんはいまも週に数回、食べ物を持って部屋を訪れ、マコトさんの様子を見守っています。

渋谷さん:
「割と最初は仕事も続かなくて、大人との関わりもなくて、居場所がない状態だった。時間をかけて関わる中で、仕事も続くようになって、今はいろいろな大人とも接するようになってしゃべることができて、だいぶ変わったと思います」

再び犯罪に手を染めた男性「流されました」

 名古屋市守山区のマンションの1室にあるNPO法人の「再非行防止サポートセンター愛知」。

 渋谷さんもここに所属していて、マコトさんのように、逮捕された少年・少女たちが少年院から出た後の立ち直りを支援しています。

代表を務める高坂朝人さんは…。

再非行防止サポートセンター愛知 代表 高坂朝人さん:
「朝ご飯として、パンとか飲み物とかを届けて、アレルギーですっていう子にはその物を出さないようにしたりとか…」

 ケースには支援する少年たちの名前が書かれていて、毎日スタッフが届け、住む場所も無償で提供しています。

高坂さん:
「一番多いのは、逮捕された少年少女の保護者から僕らのNPOに電話がかかってきて『息子・娘のサポートをお願いしたい』と言ってもらって。少年院でも細かいことを考えたりとか、いろんなプログラムとか、丁寧に揃っているんですけれども、少年院の生活と社会の生活は全然環境が違いすぎるので」

 去年12月、高坂さんは名古屋拘置所を訪れていました。面会相手は未成年の頃から支援している岐阜出身の21歳の1人の男性。

 執行猶予中に、少年院で知り合った共犯の男と住宅に侵入し、現金を盗んだなどとして逮捕・起訴されました。

 なぜ再び不良仲間と連絡を取り、犯罪に手を染めてしまうのか…。判決を前に、男性に心境を聞くことができました。

Q.犯罪をやめたい気持ちはありましたか?
男性:
「まあ、ありましたね」

Q.なぜ繰り返してしまったのですか?
男性:
「そういう(悪いことをする)仲間と付き合っていたので、流されたって感じですかね」

Q.そういう仲間と縁を切ろうとは思わなかったのですか?
男性:
「そいつらもそいつらでいいところがあるので、俺はまだ仲間だと思っているので…。 まぁ流されました」

 仲間と連絡を取ると流されてしまう…。再出発を望んだものの、2月、男性には懲役1年8カ月の実刑判決が言い渡されました。

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最終更新:3/4(月) 22:09
東海テレビ

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