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《震災8年》危機意識の浸透 群馬は「低いまま」 企業のBCP策定はじわり 「備えて安心感を」

3/5(火) 6:01配信

上毛新聞

 東日本大震災から11日で8年が経過する。群馬県への避難者はピーク時より大幅に減ったものの、いまだ804人(1月末時点)が県内にとどまっている。定住を決めた人がいれば、古里に帰りたくても帰れない複雑な思いを抱えた人もいる。歳月が流れ、震災に関する記憶の風化も懸念される中、近年、各地で大規模災害が頻発している。災害への備えをはじめ、震災の教訓は生かされているのか。群馬県内の現状を探った。

■「準備していない」

 自然災害で水道、ガス、電気のインフラが寸断されたら、自らや家族の命をどう守るのか―。大地震、台風など自然が猛威を振るう事象が起きるたびに“わが家の備え”に思いを巡らす家庭は少なくない。だが、歳月の経過とともに問題意識は薄れがちだ。

 「残念ながら、県民の意識はいまだに低いままと言わざるを得ない」と日本防災士会県支部長の飯塚宗夫さん(66)=前橋市岩神町。各地の講座などで災害への備えを尋ねると、「準備していない」とする参加者が多いという。東日本大震災以降、大規模な地震や集中豪雨が頻発しても、群馬県では“危機意識”の広がりが限定的。「どう行動し、連絡手段はどうするかなど家庭や職場で話し合っておくことが大切。それを継続する必要がある」と訴える。

 自主防災組織の結成を呼び掛けようと、県危機管理室が作ったリーフレットにも「いざという時のための我が家の防災メモ」のタイトルで、緊急連絡先や非常時の持ち出し品、備蓄品のチェックリストが掲載されている。復旧までを乗り切るためには3日分の水と食料、トイレットペーパーなどの備蓄が必要とされる。県庁県民ホールなどで1月18、19の両日開かれた県危機管理フェアでも多様な非常食が紹介され、来場者の関心を集めた。

 飯塚さんは「最近はさまざまな種類があり、備えておくと安心感が持てる」としつつ、賞味期限の定期点検の必要性を強調。期限切れを防ぐため、通常の保存食を一定量備え、食べたら買い足す「ローリング・ストック法」と呼ぶ備蓄方法も有効だと指摘した。

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最終更新:3/5(火) 6:01
上毛新聞

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