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【箱根への道】国学院大、初V東海大に続く! 浦野「往路優勝は必須。総合優勝も夢じゃない」

3/9(土) 12:03配信

スポーツ報知

 第95回箱根駅伝は東海大が悲願の初優勝を果たし、史上17校目の箱根優勝校となった。今年往路3位、総合7位と過去最高の成績を残した国学院大は3本柱を中心に3位以内、そして18校目の箱根路制覇も見据える。

 喜びより、確かな手応えが残った。国学院大の過去最高10位(2011、12年)を更新する総合7位だが、就任10年目の前田康弘監督(41)は「いい意味で周囲の予想を超えた走り。インパクトは大きかったと思う」と冷静に分析する。選手もスタッフも浮かれることはなく、おごりもない。今回の好成績すら来年大会の布石だからだ。

 過去最強の呼び声が高かった今回のメンバーだが、来季はそれすら上回る。5000メートル、1万メートル、ハーフマラソンでそれぞれ国学院大記録を持つ青木祐人、土方英和、浦野雄平(すべて3年)が最上級生となり、学生長距離界を引っ張る存在となる。特に浦野は今回は5区で快走。唯一1時間10分台で走破し、区間新記録を樹立した。それでも4代目・山の神に最も近い男は「実は不完全燃焼で…。上りで休みすぎました」と苦笑いで振り返る。

 6位でタスキを受けた浦野は、本格的な上りが始まるまでの平たん路をハイペースで飛ばした。「5区を走ることが決まってから、毎日のように山の神3人の動画を見ました」。初代・今井正人(順大)からはレースプランを、2代目・柏原竜二(東洋大)からは力強く地面を押す動きを、3代目・神野大地(青学大)からは弾むような軽い動きを、それぞれの長所を取り入れた。しかし、12キロ手前、小涌園前で足がつり始めた。

 右足、そして左足。「初めて『止まるかも』と思いました。それだけは避けなければ、とペースを落として様子を見ました」。安全運転に切り替え、山頂からの約5キロの下り坂は思い切って下った。結果として新記録での区間賞となったが「もっとタイムを伸ばせる自信はあります。来年も走ることになれば、4代目(山の神)を目指したい」。2月には約3週間、中村匠吾(26)=富士通=らと標高1600メートルの米国・アルバカーキでトレーニングするなどレベルアップを図った。すでに往路優勝のゴールテープを切るイメージは出来つつある。

 チームを支えるのは3本柱だけではない。前田監督が「お肉ならA4ランク」と評価する1区10位の藤木宏太(1年)は2月の丸亀ハーフマラソンでジュニア歴代5位の1時間2分17秒をマーク。入学予定の中西大翔(金沢龍谷高3年)もクロカン日本選手権U20男子8キロで6位に入り世界クロカン(30日、デンマーク)切符を得た。往路5人は全員残るが、復路4人が卒業。穴を埋めるべく新戦力が続々と登場し、底上げは順調だ。

 一方、箱根、全日本大学駅伝でシード権を獲得し、大学初となる3大駅伝オール出場が決まっている。2年連続主将を務める土方は「すべてで過去最高を更新したい」と意気込む。予選会が免除されたことで、鍛錬期間を延ばしたり、トラックで記録を狙うことも可能になり戦略の幅は広がる。指揮官も「結果を出して、力を本物にしていこう」とチーム内外への競争意識を徹底。

 チームスローガンは引き続き「歴史を変える挑戦」だ。土方主将は「僕が気に入っているというのもありますが『まだ挑戦は終わっていない』という意味合いが強いです」と理由を明かす。サブタイトルは「強さを証明し更なる高みへ」。総合7位の強さを本物だと証明し、いざ3位へ―。「去年は優勝なんてまだまだだし、総合3位だって口にできるほどの実力、自信がありませんでした。でも今は、その一歩を刻めた。国学院大の価値観を変えたいんです」。シード争いのダークホースから、上位常連校へと押し上げるべく、全身全霊をかける。

 今季はユニバーシアード(7月、ナポリ)もあり、まずは浦野と土方は日本学生ハーフマラソン(10日、東京・立川)での代表権獲得を目指す。指揮官は「今年が本当の勝負。シーズンを通して存在感を出したい。往路優勝できれば復路も面白い」と自信。エース浦野も「往路優勝は必須。総合優勝も夢じゃない」。歴史を変えるべく、新たな1年に挑む。(太田 涼)

最終更新:3/9(土) 12:03
スポーツ報知

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