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岡山駅前「特攻服」中学生 補導へ 県警や教委が対策強化

3/8(金) 8:20配信

山陽新聞デジタル

 卒業式後の中学3年生らが毎年、派手な柄や刺しゅうを施した「特攻服」や学生服でJR岡山駅前に集まる行為を巡り、岡山県警や県内の教育委員会が対策を強化している。岡山、倉敷市で卒業式がある13日に向け、県警は「非行を助長する」などとして、これらの服装の生徒を補導対象とする方針を打ち出し、教委は学校を通じて生徒に参加しないよう指導している。

 岡山駅前での集会が始まったのは10年ほど前とされる。昨春は男女約70人が訪れ、集合写真を撮るなどした。生徒からは、集まる理由として「前年の先輩の姿が格好良かった」(男子)「ハロウィーンと同じ感覚」(女子)などの声が聞かれた。

 ただ、駅前のシンボルの桃太郎像に上ったり、花壇を踏み荒らしたりする生徒もおり、不安や怒りを口にする市民や駅利用者は少なくない。インターネット上でも「一般の人には迷惑」などの投稿が寄せられた。

 県警は、参集者が年々増えている現状を看過できないとし、この春に特攻服や刺しゅう入りの学生服姿の生徒がいれば、保護者を呼んで帰宅を促すなどの補導対象とすることを決めた。

 岡山駅前では、秋のハロウィーンに合わせた若者らの仮装も恒例となっているが、桐原弘毅県警本部長は「特攻服は暴走族や不良グループを連想させ、着て集まること自体が非行を助長する。集まりでつながりができ、実際に不良グループに入ったケースも確認している。放置すべきではない」と強調。「子どもたちには周りの人の気持ちに配慮できる人になってほしい」と求める。

 伊原木隆太知事も「岡山のイメージを大きく傷つける問題だ」と指摘。県教委と岡山、倉敷市教委は、昨年の1学期から対策に乗り出した。「多くの人に不安感や嫌悪感を与える」ことも含め、特攻服などの問題点を記したちらしを各校に配り、個人懇談で生徒や保護者への指導につなげている。

 ネット上では「年に1回ぐらいなら」と大目に見る意見もある。少年事件を多く扱う岡山弁護士会の男性弁護士は「特攻服だからといって一律に補導対象とすべきかどうか。駄目な理由を子どもが納得するまで説明しなければ、逆に反感を招きかねない」と話す。

 岡山の玄関口で繰り広げられてきた独特の光景は、今春はどうなるのか。関係者は卒業式当日の様子を注視する構えだ。

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