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コンビニのコード式スマホ決済は独自化で囲い込みも

3/9(土) 20:00配信

日本食糧新聞

現金決済を主流としてきた日本では、小売業もキャッシュレス決済は顧客の利便性のためと位置付け、囲い込み策のポイントカードと分けて考える傾向が強かった。しかしカードの役割をスマホに置き換えていく中で、ポイントと決済を一つのアプリに集約し、囲い込みツールとして一体で運営する動きが出てきている。この変化の兆しをコンビニエンスストアを例にみる。

最大手のセブン-イレブン・ジャパンは、2月末時点でコード式スマホ決済には未対応のままだ。ただ、同社は独自のスマホ決済「7Pay(セブンペイ)」の準備を進め、すでに7月のサービス開始を表明している「ファミペイ」と同様、コード式決済になるとみられる。

ローソンも独自サービス「ローソンスマホペイ」を昨年から一部店舗に導入しているが、こちらはセルフスキャンによるレジ省略のサービスが主であり、決済機能はクレジットカードなどとひも付けされている。独自決済とは意味合いが異なるため、表ではカッコ扱いとした。

コード式には未対応のセブンイレブンも、「アップルペイ」や「グーグルペイ」を介して非接触式のスマホ決済には対応している。各社が多様な決済手段を導入するのは、顧客が好みの決済手段を使える利便性のためだ。一方、セブンペイやファミペイの導入には顧客を囲い込む狙いがある。

コンビニの囲い込み策も他の食品小売と同じでポイントカードを主流としてきた。囲い込みツールとして決済とポイントを一体で運営してきたのは2007年にナナコカードを導入したセブンイレブンだけ。それ以外は独自の決済ツールを持つことなく現在に至っている。

なお、「ワオン」はイオングループの電子マネーだが、ミニストップだけでなくローソン、ファミマでも使えるため表中では独自決済とはしなかった。

決済ツールは利便性のため、ポイントは囲い込み策という従来の戦略的なすみ分けは、ファミペイの立ち上げが示すように変わろうとしている。ファミペイは既存のTポイントとも連携し、各種情報やクーポン、電子レシート機能まで盛り込んだオールインワンアプリの一機能として提供する。

すでに稼働しているローソンスマホペイもアプリの一機能で、同アプリはポンタとも連携している。セブンペイの詳細は不明だが、ナナコをはじめアプリ、ATMなどグループ内インフラとの連携は欠かせない。

小売の独自決済はほとんどが事前チャージ式だ。これからの囲い込み策はいかに自社の電子マネーにチャージしてもらうかが重要になる。機能拡張が続くアプリ上で、チェーン間の競争は来店前から総力戦になっていく。

日本食糧新聞社

最終更新:3/9(土) 20:00
日本食糧新聞

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