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「公立高は辞退できない」高校入試の謎ルール崩した“日比谷の変”

3/11(月) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

都立の名門・日比谷高校が想定以上の辞退者によって定員割れし、初めて二次募集を行うことが報じられ、大きな波紋を呼んでいる。

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このニュースで私を含むかなりの受験生の親が思っただろう。

「え?公立高校って辞退していいの?」

都立を含め、「公立高校は合格したら必ず入学する」ことは長らく「暗黙のルール」「不文律」とされてきた。だがネット上では、「それって明文化されたルールじゃないですよね」「合格した中からどこに行くか決めるのは受験生の権利」と数年前から激しいバトルが繰り広げられている。

受験倍率約2倍の日比谷高校で定員割れが起きるという珍事で、高校入試のパンドラの箱が開いてしまったのではないか。

受験できないよう「受験票回収」

「公立高校を辞退してはいけない」というのは、少なくとも都立の入試要項には書いていない。だが、ネットの掲示板では「公立と私立で迷っているけど、公立は合格後に辞退できるのか」という質問に対し、大半の回答者が「できません」と答えている。

大学生の娘を持つ都内在住の女性は、「今はどうなっているか分かりませんが、娘の中学校は、私立第一志望の生徒が私立に合格したら、都立を受験しないように先生が都立の受験票を回収していましたよ」と話す。

東京に限らず進路指導や三社面談で、「公立に合格したら、入学しなければなりません」と指導する中学校は珍しくない。

「公立を辞退する場合は、中学校の校長の印鑑が必要」「中学校の責任者が、辞退先に出向く」と辞退ルールが決まっている県もあるようだが、中学校の責任者が公立高校に出向いて辞退する=どう考えても、「迷惑をかけてすみません」と謝罪の場になるわけで、受験者が辞退する抑止力になっているのは間違いない。

私立に行く生徒は「入試欠席」がマナー

都立の上位校では開成や早慶附属などトップレベルの私立、学芸大附属など国立高校と併願する生徒も多いが、都立以外の第一志望に合格した受験生は、「都立入試を欠席する」のがマナーになっている。

私の息子は今年都立高校を受験し、日比谷と戸山の説明会にも参加した。両校とも「応募倍率は高いですが、特に男子は他の高校に入学を決めて入試を欠席する生徒が相当出るので、実質倍率は2倍前後になります」と説明があった。

日比谷高校は2019年3月の一般入試で、男子の募集人員133人に対し、最終応募者は329人(倍率2.47倍)。しかし実際に受験したのは258人で、受験倍率は1.94倍に下がった(それでも高いが)。

同じく進学重点校の戸山高校も、男子の募集人員132人に対し、最終応募者は331人(2.51倍)で都内最高。受験者は268人で受験倍率は2.03倍まで下がった(やっぱり高いが)。両校とも男子は60人以上の入試欠席者が出ており、彼らは別の国立・私立に合格し、自主的あるいは中学の指導を受け、都立入試そのものを辞退したと考えられる。

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最終更新:3/11(月) 15:27
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