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勤務時間外の「つながらない権利」、海外では保障する動きも。日本でも普及する?

3/11(月) 11:30配信

THE PAGE

 勤務時間外には仕事のメールや電話の対応を拒絶できる、いわゆる「つながらない権利」に対する関心が高まっています。海外では法律で権利を保障する動きも出てきていますが、こうした措置は日本でも普及するのでしょうか。

 フランスでは2017年に労働関係の法律が改正され、勤務時間外や休日に仕事上の連絡を拒否できることが明文化されました。この法律では、従業員が50人以上の会社の場合、つながらない権利について会社の定款に盛り込むことを義務付けています。勤務時間外の連絡が強制的に禁止されるわけではありませんが、従業員側は対応を拒否することができます。イタリアでも企業の環境整備が法律で定められていますし、米国でも一部の都市が条例化に向けて動き出しました。ドイツのように会社主導で時間外の連絡をなくす方向性で議論を進める国もあります。

 日本でも一部の企業が時間外の連絡を制限する措置を実施していますが、全体からするとまだまだ少数派といってよいでしょう。少なくとも既存の法体系において「つながらない権利」は明文化されていませんから、議論はこれからということになります。

 時間外や休日に際限なく業務連絡が来るようでは、その時間も勤務しているのと何ら変わりありません。働き方改革はもっとも重要なテーマのひとつとなっていますし、今後は在宅勤務など多様な働き方が増えてきますから、日本においても、一定のルールが必要であることは言うまでもありません。

 しかしながら、緊急時の連絡まで禁止してしまうと業務に支障が出る可能性もあります。一部の企業ではメールを自動的に遮断する措置を行っていますが、メールは非同期通信なので、送り手と受け手が好きな時間に対応できることも利点のひとつです。時間外や休日の返信は拒否できるという程度にしておかないと、逆に多様性のある働き方を抑制してしまうかもしれません。

 外国企業では、時間外や休日の連絡を制限しても、社員がそれを無視するケースもあるようです。特に役職が上になってくると、定形外の業務も増えてくるため、イレギュラーな連絡が必要な場合もあるでしょう。

 時間外や休日連絡について一切の制限がない場合、労働者の負担が大きくなることは明らかですから、試行錯誤を繰り返し、その中で現実的な解決策を見つけ出していくのが良さそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:3/11(月) 11:30
THE PAGE

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