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JFLの鈴鹿で始まるスペイン女性監督の挑戦

3/12(火) 6:00配信

THE PAGE

「以前から海外で指揮を執りたいという希望が自分のなかにあり、タイミングよく鈴鹿アンリミテッドからお話をいただきました。男子チームが女性監督を探している、と聞いたときにはもちろん驚きました。ただ、子どもたちを指導していたときにも感じましたけど、男の子に対しても女の子に対しても、サッカーを教えること自体は変わらない。大人の男性に対しても、フィジカルや体力の部分を除けば、違いを感じることはほとんどないと思ったんです」

 監督の資格に関しては規約で男女うんぬんは謳われていない。マルティネス監督はヨーロッパサッカー連盟の最上位コーチライセンスとなる「UEFA Pro」を取得し、スペイン女子リーグのアルバセテ・バロンピエを3部から2部、そして悲願の1部へと昇格させた実績も持っている。
 何よりも新境地を開拓する情熱と、さらなる高みを目指す向上心、そして陽気で明るい性格がチームに好影響を与えている。

 メールでオファーを受けた1ヵ月後には来日。いまでは地元名物のトンテキ丼やうな重に舌鼓を打ち、苦笑いしながら「お味噌汁だけはちょっと苦手なんです」と打ち明ける。
 
 今月に入って行われた新体制発表会では、ラテンポップ界の貴公子、リッキー・マーティンの1990年代の大ヒット曲『ザ・カップ・オブ・ライフ』のカラオケを無茶ぶりされながらも、通訳を務める小澤哲也アシスタントコーチとともに壇上で歌い上げて喝采を浴びた。

「自分が監督という立場でクラブを代表していることもありますけど、やはり自分が楽しく振る舞っていることで選手たちも楽しく、幸せになってプレーしてくれると考えています」

 屈託なく笑うマルティネス監督は、女性指揮官ゆえに困ることや不安に感じていることは、現時点でひとつしかないという。

「初日から選手やクラブの関係者が、自分に対してものすごくリスペクトしてくれているんです。選手たちも遠慮することなく、この練習は何のためにやっているのか、と問いかけてくれる。唯一あるとしたら、女性更衣室があるところとないところがあることでしょうか」

 幸いにも練習会場にはふたつの更衣室があり、ひとつをマルティネス監督専用として使用している。連絡を密に取りながらサポートしている営業部の小林拓広報担当は、昨シーズンまでの練習と比べた変化を目を細めながらこう語る。

「練習前には選手に必ず『オハヨウ』と声をかけて、調子の良し悪しや疲労の残り具合などを、フレンドリーに接しながら聞いています。非常にいい距離感で指導していると思います」

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最終更新:3/12(火) 6:31
THE PAGE

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