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小売業者に敬遠されるAmazon Web Services

3/13(水) 10:00配信

TechTargetジャパン

 Amazon、Google、Microsoftは全業界で、著名顧客の獲得に努めている。この大手3社の競争が特に面白くなりつつあるのが小売業界だ。

 3社はいずれも大手小売業者をレファレンスカスタマーとして複数抱えている。小売業者は3社いずれかのクラウド技術をさまざまな方法で利用し、自社のショッピングエクスペリエンスをオンラインとオフラインの両方で強化している。

 「Google Cloud Platform」(GCP)がIT資産を支える小売ブランドには、Ocado、Lush Cosmetics、Target、PayPalなどがある。「Microsoft Azure」のレファレンスカスタマーにはMarks & Spencer、ASOS、Dixons Carphoneが名を連ねている。

 「Amazon Web Services」(AWS)も小売業者の獲得に後れを取っていない。食料品店のSainsbury'sやNisa RetailがAWSを利用していることが知られている。複数のブランドを扱うオンライン小売業者のShop Direct、大衆向けのファッションブランドRiver Island、ワインの小売専門店Majestic WineもAWSユーザーだ。

 だが、こうした小売業者は全て規模の点でAmazonには劣る。AWSにとって、Amazonは小売業者としてだけでなく、全体として見ても最大手の顧客だ。

Walmartの反乱

 Amazonとの関係が近過ぎるため、AWSには安心してアプリケーションやワークロードを任せられないと懸念する小売業者もある。米国大手小売業者Walmartは、Wall Street Journalに掲載されたレポートについて説明するため、2017年にある声明を発表した。それは、同社のアプリケーション、ワークロード、データをAWSでホストしないようテクノロジーパートナーに警告するというものだった。

 この声明には次の記述がある。「当社のサプライヤーには、自社のニーズや顧客のニーズに合ったクラウドプロバイダーを利用する権利がある」

 「だが、当社が最も重要なデータを競争相手のプラットフォームに配置したくない場合があるのも当然だ」

 Amazonも声明を発表し、Amazonのクラウド部門が「Amazonの小売り部門を何らかの形でサポートしている」という「誤った」思い込みに基づき、AWSを使用しないようサプライヤーを「脅そうと」している疑いがあるとWalmartを痛烈に非難した。

 Walmartはその後、AWSの競争相手であるMicrosoftと数年にわたるクラウド契約を結んだ。オープンソースのプライベートクラウドプラットフォーム「OpenStack」のレファレンスカスタマーとしても同社の名前が挙がっている。

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最終更新:3/13(水) 10:00
TechTargetジャパン

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