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米国防予算案、海軍戦力347億ドル ミサイル防衛微減

3/13(水) 14:27配信

産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省は12日、2020会計年度(19年10月~20年9月)の国防予算案を発表した。中国とロシアの脅威に対抗し、「将来起き得る高度な戦い」に備えるため、海軍戦力に過去20年以上で最大の347億ドル(3兆8584億円)を要求。一方、ミサイル防衛予算は北朝鮮による新たな弾道ミサイル発射が取り沙汰される中、前年度比5億ドル減の94億ドルとなった。

 19年度のミサイル関連予算は、北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を受けて18年度の79億ドルから20億ドルも上昇していた。

 国防総省のミサイル防衛局によると、弾道ミサイルからの本土防衛の中心を担う「地上発射型ミッドコース段階防衛」(GMD)システムに関しては17億ドルを要求した。

 ただ、同局によると、同システムで運用される地上配備型迎撃ミサイル(GBI)について、飛来する弾頭を撃ち落とすための弾頭破壊飛行体の設計変更が2年間遅れる見通し。このため、当初は西部アラスカ州に配備のGBIを現行の44基から64基に増強する計画も、当初の23年から25年にずれ込むこととなった。

 国防総省が要求した予算案の総額は、アフガニスタンなどでの戦費を含め前年度実績比5%増の7180億ドル。エネルギー省の核兵器関連の予算などを合わせた国防予算は全体で7500億ドルとなった。

 一方、20年度予算案は、中露などとの競争が激化している宇宙やサイバー領域での能力向上を提唱。宇宙分野で141億ドル(前年度比15%増)、サイバー分野で96億ドル(同10%増)を要求した。

 このうち、サイバー分野では、サイバー防衛に加えサイバー攻撃の作戦展開に関連する予算に37億ドルを要求。宇宙分野では、トランプ大統領が推進する「宇宙軍」創設関連で7240万ドルを要求した。

 また、研究開発費には過去70年で最大とされる1043億ドルを要求。内訳は、兵員の損耗の低減に向けた無人機や自動運転兵器の研究開発費に37億ドル、音速の5倍以上で飛行する極超音速兵器の研究開発費として26億ドル、レーザーなどのエネルギーを目標に照射して破壊する「指向性エネルギー兵器」の研究に2億3500万ドルなど。

 予算案にはメキシコ国境の壁建設費用36億ドルを含む「緊急事態予算」92億ドルも盛り込まれた。

最終更新:3/13(水) 17:34
産経新聞

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