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自転車のバックミラーは広まるか? 無料取り付け実施の警察署も

3/13(水) 16:29配信

乗りものニュース

高齢者は後方確認が大変

 自転車には、ブレーキや反射材など、法律や条例で装着が義務づけられている部品があります。一方、バックミラー(後写鏡)については、バイクやクルマのように装着義務がありません。

【写真】「自転車に取り付けない」自転車用のバックミラー、どういうこと?

 そのようななか、愛知県南警察署(名古屋市南区)が高齢者を対象とした自転車の安全教室で、参加者の自転車にバックミラーを無料で取り付けるという活動を、2018年9月と11月に実施。2019年度も継続すべく、区に対し予算請求をしているといいます。同署に話を聞きました。

――これまでも愛知県警は、バックミラーの無料取り付けを行ってきたのでしょうか?

 少なくとも近年では初めてです。まず2018年の敬老の日(9月16日)に実施したところ、とても好評で、11月にも行いました。2回で合計100台のハンドル右側に、バックミラーを取り付けています。

――なぜ実施したのでしょうか?

 高齢者に多い自転車事故、なかでも道路を横断しようとした際のクルマとの接触事故を防止するためです。高齢者は身体機能の衰えから、右後方を確認するために首を回すと、ハンドルまでふらつき、右にハンドルを切ってしまう傾向があり、接触事故の原因となっていました。バックミラー越しに首を回さず後方を確認できれば、ハンドルもふらつかずに安全性が高まると考えたのです。

種類も様々 注目される自転車用バックミラー

――バックミラーを付けた自転車はそれほど多くないと思いますが、なぜ思いついたのでしょうか?

 昭和30年代から40年代にかけてはバックミラーや、ウインカーまで付いた自転車が見られましたが、「そういえばなくなったな」と思ったことがきっかけです。自転車店やホームセンターなどで安全用品として売られているものの、やはり取り付けている自転車は稀でしょう。

 一方、自転車は長らく歩道を走るのが一般的でしたが、近年は車道走行の原則が徹底されています。そのうえでも、高齢者にとってはバックミラーが役立つでしょう。

※ ※ ※

 愛知県南警察署がバックミラーを取り付けた自転車について、これまでに事故はなく、持ち主の高齢者からも「見やすい」と好評だそうです。南署は、「最初からバックミラーがついた自転車が市販されれば、乗る人も増えるのではないでしょうか」と話します。

 今回の取り組みはあくまで身体機能が衰えた高齢者に向けたもので、若い人ならば後方確認も容易であることから、警察官が乗る自転車にもバックミラーは付いていないとのこと。しかしながら、バックミラーに注目しているのは高齢者だけではないようです。東京都内の自転車店は次のように話します。

「いわゆる『ママチャリ』向けには、原付のバックミラーと同じような、長い棒の先にミラーが付いたものくらいしかありませんが、ロードバイク(高速走行が可能なスポーツタイプの自転車)向けには、ハンドルのなかほどに取り付ける小型のものから、先端に取り付けるタイプ、格納式など様々なものが登場しています」(都内の自転車店)

 なかには、自転車ではなく運転者のヘルメットや手、腕などに取り付けるバックミラーも。同自転車店によると、やはり走行中に首を回すのを「怖い」と感じる高齢者がバックミラーを取り付けることが多いそうですが、自転車やクルマに追突された経験などから、より安全への意識が高まり、バックミラーを買い求める若い人も少なくないといいます。

乗りものニュース編集部

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