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世界のセキュリティ研究プロジェクト分析で浮き彫りとなった「欠落」

3/14(木) 10:04配信

TechTargetジャパン

 1200件の世界的研究プロジェクトを調査した結果、

・サイバーフィジカルシステム
・プライバシー
・モノのインターネット(IoT)機器
・暗号化

がサイバーセキュリティ研究の大半を占めたことが明らかになった。

 ただし、サイバーセキュリティ専門企業Crossword Cybersecurityの報告によると、この調査には10億ユーロ(約1246億円)を超える支援を受けているEUプロジェクトも含まれているが、ある分野が「明らかに見落とされている」という。

 2008年1月~2013年6月と2013年7月~2018年12月のサイバーセキュリティ研究を比較すると、最も多い分野はサイバーフィジカルシステム(CPS:Cyber Physical System)だった。この分野だけでも当時進行中のプロジェクトが100件以上確認されている。

 調査データによると米国がCPSの研究に最も意欲的に取り組んでおり、重要な国家インフラのセキュリティを確保することに重点を置いていたことが分かる。

 多く研究されているもう一つの分野がプライバシーだ。近年ではプライバシー関連のプロジェクトが183%増加しており、現在進行中のプロジェクトの約14%が重点分野にプライバシーを挙げている。IoTを要素に含むプロジェクトも123%増を示している。

 近い将来量子コンピューティングの実現が見込まれる中、このテクノロジーを暗号化の未来に適用する新しいプロジェクトが増えていることも示されている。この分野の研究はここ数年で227%増となっている。

 この調査では、地域間の違いも明らかになった。EUは中小企業(SME)のサイバーセキュリティリスクを最小限に抑えることに注目している。米国はサイバーセキュリティの人的要素をより重視している。米国は人的要素やサイバーフィジカルシステム以外にも、

・クラウドのセキュリティ確保
・サイバー犯罪
・科学研究コミュニティーに適用するビッグデータのプライバシー

などのプロジェクトに多くの資金を投資している。

 英国は重要なインフラと医療分野のセキュリティ確保が主要研究分野で、活動中のプロジェクトがそれぞれ11件ある。英国全体の資金調達は7000万ポンド(約100億円)を超えている。量子関連とIoT関連のプロジェクトはどちらもここ5年で2倍以上になっている。サイバーフィジカルシステムに重点を置いた新たな英国プロジェクトは現在9件だ。

 英国で最大の資金提供を受けているプロジェクトの4つの分野は、

・安全かつ信頼性の高いロボット工学
・ビッグデータセキュリティ
・クラウドでのサイバー犯罪
・通信のセキュリティを確保する量子テクノロジー

だ。ただし、英国ではビッグデータプロジェクトが大幅に減り85%減になっている。

 暗号化に注目する進行中の世界的プロジェクトが52件、暗号要素を取り入れたEUプロジェクトが少なくとも39件ある。英国はこの分野がここ10年堅調で、2008年~2013年半ばは18件、2013年半ばから現在に至るまでに19件のプロジェクトが始動している。

 Crossword CybersecurityのCEOトム・イルーベ氏によると、テクノロジーが日常生活のあらゆる面により深く組み込まれるにつれ、重要なインフラを保護する必要性が強まっているという。

 「ただし明らかに見落とされているのが、サイバーセキュリティにAIを適用することに重点を絞った研究だ。業界は絶えず進化するサイバーセキュリティの情勢に後れを取らないよう努めるため、今後はAIがもっと注目されることを願っている」(イルーベ氏)

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最終更新:3/14(木) 10:04
TechTargetジャパン

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