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髪の毛を失ったアイドル 「女の子やめなきゃ…」葛藤越え公表

3/18(月) 7:00配信

withnews

 ある日突然、アイドルのpippi(ぴっぴ)さんは髪の毛が抜け始め、全身の体毛を失ってしまいました。円形脱毛症です。アイドルを続けられるか不安な時もありましたが、今は「つるつるの頭は自分の個性」ととらえ、ウィッグ(かつら)でオシャレを楽しんでいます。ブログで髪を失ったことを公表すると、大きな反響を呼びました。ウィッグで隠せたはずなのになぜカミングアウトしたのか、聞きました。(朝日新聞文化くらし報道部記者・岩井建樹)

【画像】ウィッグ姿のぴっぴさん 髪が抜け始めたころは…

〈円形脱毛症〉
 免疫の異常で毛髪の組織が攻撃されて起きる「自己免疫疾患」。発症に性別や年齢は関係ないとされる。硬貨大の脱毛は「単発型」と呼ばれ、自然に治ることも多い。脱毛が数カ所ある「多発型」、全身の毛が抜ける「汎発(はんぱつ)型」などもある。根本的な治療法は確立していない。男女ともステロイドなどの薬はあるが、効き方には個人差がある。(参考 2018年6月20日 朝日新聞朝刊生活面・東京本社版)

「頭、つるつるです」

 ぴっぴさんは、踊って歌える4人組グループ「エレクトリックリボン」のメンバーです。首都圏を中心に、週に2~3度のペースで、ライブをしています。ぴっぴさんのキャラ設定は、ぴっぴ星からアイドルになるために地球にやってきた15歳。実際は島根出身。実年齢が15歳でないことも、ファン公然の秘密です。

 待ち合わせのカフェに向かうと、お団子ヘアのぴっぴさんが先に席についていました。言われない限り、ウィッグだとは気づけません。

 「ウィッグをとると、頭はつるつるです。今もステロイド注射を頭に打つ治療を受けています」

ブログでカミングアウト

 2月、ブログに髪のない姿の写真を載せて「昨年から『全身脱毛症』になっていたお話をしたいと思います」と記しました。

 「アイドルとして、ファンに夢を見せる仕事をしています。だから、病気というリアルな告白に躊躇(ちゅうちょ)もありました。それでも、伝えたいと考えました」

 カミングアウトするきっかけとなった出来事があったそうです。ウィッグをつけて、ライブでダンス中に転倒。ウィッグがずれてしまったため、すぐに起き上がれませんでした。ファンの人たちは「どうしたんだろう」と心配したそうです。踊ったりジャンプしたりすると、ウィッグがずれました。

 「ずっと秘密にして、ライブ中のアクシデントでウィッグが外れて髪のない頭が急にあらわになったら、それこそファンがショックを受けるだろうって。だから、先に公表しようと思いました」

 脱毛症の女性がウィッグでおしゃれを楽しんで生きる日々をつづったブログに、ぴっぴさん自身が勇気づけられたことも公表の理由でした。

 「同じ症状の人に、伝えたいとの思いもありました。髪の毛がなくてもオシャレを楽しめるよ、女の子を楽しめるよってメッセージを伝えれば、同じ症状に悩む女の子に元気を与えられるんじゃないかと」

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最終更新:3/18(月) 7:00
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