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液体ミルク 明治参入 製造拡大が焦点に

3/14(木) 7:06配信

日本農業新聞

 常温保存が可能な乳児用液体ミルクの製造販売が動きだした。乳業最大手の明治が13日、販売開始を発表。国内では2社目となる。政府が災害物資と位置付け、普及を後押しする背景がある。ただ一般の消費者にどこまで受け入れられるかといった需要の見極めが難しく、設備投資に慎重なメーカーもある。今後、製造がどこまで広がるかが焦点となる。

 液体ミルクは熱湯や水に溶かす必要がなく、常温のまま哺乳瓶に移して授乳できる。安全な水を確保できない災害時の備蓄用として、注目される。現状、海外製品が一部出回る程度で、消費者への認知が進んでいない。原料にホエー(乳清)などを使うが、現在は輸入原料が多く、国産への切り替えが期待される。

 明治は「明治ほほえみ らくらくミルク」(240ミリリットル・232円)を開発。3月下旬から一部の店舗で先行販売し、4月下旬から全国販売する。商品は災害発生時でも品質を守ることができるスチール缶を使い、賞味期限は1年間と長い。新分野のため「使い勝手や容量など、研究を重ねていく」と同社。

 江崎グリコは11日に発売した。「アイクレオ赤ちゃんミルク」(125ミリリットル・200円・税別)。紙パックを使い、賞味期限は半年で、持ち歩きや捨てる時の手軽さをPRする。粉ミルクでは授乳までに湯に溶かすなどの作業で5~10分かかるが、同商品であれば「約10秒程度に短縮できる」という。

 内閣府は19年度に「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」を改定する。その中で、「乳幼児が早期に必要」な物資に、現行の粉ミルク用品や離乳食用品に加え、液体ミルクを盛り込む方針だ。今後、各自治体で備蓄する動きが広まる見通し。

 しかし、国内で製造販売が広まるかは不透明だ。近年、少子化などの影響で粉ミルク市場が減少傾向にあり、従来の粉ミルクに比べ売価も高い。乳業関係者は「自治体の備蓄規模や消費者へ浸透する度合いを冷静に見ていく」と話す。

日本農業新聞

最終更新:3/14(木) 7:06
日本農業新聞

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